『その名にちなんで』、『スラムドッグ$ミリオネア』、『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』などに出演していたイルファン・カーン、『ジュラシック・ワールド』でヘリの操縦が下手な社長さん役の方といえばピンと来られる方もいらっしゃるでしょう。
先月4月29日に病気で亡くなりました。53歳。
追悼として録画していた『めぐり逢わせのお弁当』を見ました。
DABBA/THE LUNCHBOX 2013年インド・フランス・ドイツ 105分
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ストーリー
インドの大都会ムンバイ。夫と娘と暮らす主婦のイラは、毎日弁当作りに精を出し弁当配達サービスを使い夫に届けていた。夫婦の中はすっかり冷めてしまっていたが、美味しい料理で夫の愛情を取り戻せると上の階に住む叔母さんに勧められていた。ところが、配達を間違うことがほとんど無いはずの配達サービスで、イラのお弁当がなぜか夫ではなくまったく知らないサージャンのところへ届いてしまう。いつしか弁当を介して文通を始めるイラとサージャン。妻を亡くしてから心を閉ざしていたサージャンは、イラとの文通によって次第に心を開いていく。
キャスト
サージャンにイルファン・カーン、初老でちょっと老けた感じだったのが、映画の進行とともにだんだん若返ってきます。
イラにニムラト・カウル、サージャンの後任となるシャイクにナワーズッディーン・シッディーキーなど。
監督はリテーシュ・バトラ。
ネタバレ感想
お弁当配達システムというのにまず驚きます。(お弁当の豪華さ、手の込み様にも)
家庭でつくった“できたて”のお弁当をオフィスに届けるサービスで、ムンバイでは1日20万個のお弁当箱がダッバーワーラーと呼ばれる配達人5千人によって運ばれているそうです。
しかも家庭とオフィスを正確に往き来して、ほとんど間違いがないらしい。
映画を見ていると、こんな運び方で間違えない方がおかしいと思えるんだけど、凄いですよね。
この映画ではそのほとんどない間違いから起こる出逢い。
無表情だったサージャンが弁当に中の手紙に一喜一憂しているのがセリフがなくても分かります。イラから会いましょうと言われてドキドキしているのがコチラにも伝わってきます。
(昼休みまで待ちきれずにデスクで弁当を開けるのを、信じられない目つきで見る隣の人が笑える^^;)
一度は会うのを拒んだけれど、どうしても会わずにはいられないイラとサージャン。
お互いに相手を探しますがすれ違い。
会えたのか分からないところで映画は終わり、深い余韻が残ります。
良い映画でした。アマプラでも見られる様なのでぜひ!
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コメント
こちらも大大大好きな映画です。
・・・というより、イルファン・カーンの訃報を初めて知ってショック!
ドラマ「東京裁判」で親日的だったパール判事を演じたのが印象深いです。
まだ若かったのに残念ですね。
この映画の真面目で可愛いおじさん役も素敵でした。(T人T)合掌。
「めぐり逢わせ~」感想記事のURL貼付させていただきました。
湛さん
「東京裁判」見ていないのですが、日本にゆかりもあったんですね。
好きな俳優さんでしたので、残念です。
会おうと言われて、ドキドキしているのが可愛かったです。