音楽の力強さ 『カラーパープル』(ネタバレ鑑賞)

音楽の力強さ 『カラーパープル』(ネタバレ鑑賞)

アリス・ウォーカーのピューリッツァー賞受賞作を、1985年にスティーヴン・スピルバーグ監督が映画化。
更にそれをブロードウェイのミュージカルにして大ヒット。
そのミュージカル版を映画化した『カラーパープル』を観ました。

 

The Color Purple 2023年米 141分

 

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ストーリー

優しい母が亡くなり横暴な父に性的に虐待され、10代で望まぬ結婚を強いられたセリー。
唯一の心の支えであった妹ネティとも離れ離れになり、不遇な日々を過ごしていた。
そんな中、自立した強い女性ソフィアや、男たちを翻弄するブルース歌手シュグとの出会いを経て、
自分の価値に目覚めたセリーは、不屈の精神で自らの人生を切り拓いていく。

キャスト

セリーにブロードウェイ版でも主演を務めたファンテイジア・バリーノ、シュグに『ドリーム』のタラジ・P・ヘンソン、ソフィアにダニエル・ブルックス、スクイークにH.E.R.、ミスターにコールマン・ドミンゴ、大人になったハーポに『イン・ザ・ハイツ』のコーリー・ホーキンズ、子供時代のネティに『リトル・マーメイド』のハリー・ベイリーなど。
オリジナルの主役ウーピー・ゴールドバーグも産婆役でカメオ出演。
監督はブリッツ・バザウーレ、製作にスティーブン・
スピルバーグ、オプラ・ウィンフリー、クインシー・ジョーンズ

ネタバレ感想

1985年版も観ているのですが、見事にすっかり忘れています。( ̄∀ ̄*)イヒッ
今作はミュージカルになっていますが、ストーリーは基本同じ様。
まず、セリーが父親のレイプで身籠ったことを容認している社会に腹が立ちます。
終盤に実は実の父親ではなかったことが分かり、多少はほっとしますが、
産んだ子供はすぐ取り上げられを2回繰り返していて、
権力を持つ父親や夫から物の様に扱われる女たち。
自立心を持つソフィアは、1度手を挙げられただけで出て行きますが、
そのソフィアでさえ、町で白人に逆らい牢に6年も入れられます。

そんな現状にとうとう怒りを爆発させたセリーは、
自由奔放なシュグの手を借りて夫を見捨てます。
夫ミスターには天罰が当たれば良いと思っていたので、
最後に良い人になったのは逆に残念な気も。
でもそのおかげで妹ネティと再会できたので、
罪滅ぼしもさせてあげなくてはね。

ブロードウェイミュージカル版のキャストを揃えただけあって、
歌も踊りも圧巻で聴き惚れます。
ただ、歌と踊りが素晴らしいために、
セリーたちの生き辛さがマイルドになってしまった気もしましたね。

 

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