今度は今度、今は今 『PERFECT DAYS』(ネタバレ感想)

今度は今度、今は今 『PERFECT DAYS』(ネタバレ感想)

役所広司が第76回カンヌ国際映画祭で最優秀男優賞を受賞した
ヴィム・ヴェンダース監督の『PERFECT DAYS』を観ました。
静かで穏やかなのに、いつの間にか引き込まれて映画に没入してました。

PERFECT DAYS 2023年日/独 124分

 

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ストーリー

東京・渋谷でトイレの清掃員として働く平山。毎朝近所の掃き掃除の音で起床し、歯を磨き髭を整え、缶コーヒーを買って軽自動車でお気に入りのカセットテープを聞きながら仕事場である渋谷の公衆トイレへと向かう。そして黙々と清掃作業をこなし、帰宅後は銭湯へ行き、いつもの居酒屋で食事する。夜は寝落ちるまで読書をする。
まるで僧侶の様な生活だが満たされていた。
小さなフィルムカメラを持ち歩き、木々から漏れる木漏れ日の写真を撮る。
ある日は思いがけない再会、またある日は新しい出会い。
それでも平山の生活は変わらない。

キャスト

平山に役所広司、同僚のタカシに柄本時生、平山の姪のニコに中野有紗、平山の妹ケイコに麻生祐未、居酒屋のママに石川さゆり、ママの元夫の友山に三浦友和、ホームレスに田中泯、他甲本雅裕、犬山イヌコ、安藤玉恵、モロ師岡など。
監督は『ベルリン・天使の詩』のヴィム・ヴェンダース

ネタバレ感想

渋谷区内17か所の公共トイレを刷新する「THE TOKYO TOILET」プロジェクト。
そのPRにために短編映画を作る予定だったのを、
オファーされたヴィム・ヴェンダース監督が長編に変更したそう。

日独合作で、キャストはほぼ日本人。
役所広司主演しか頭に入っていなかったので、
次々と出てくる役者さんを新鮮な気持ちで見つつ、
三浦友和はやはりちょっと別格。

平山の無駄のない生活。
物はないけれど心は豊か。
一日一日を、毎日新しい日として過ごすことに満足している。
セリフはとても少なく、驚くような展開があるわけでもないのに、
すごく映画に入り込んでいるのに気づいて驚きました。

彼の様なシンプルな生活に憧れる気持ちは、
ノマドランド』を観た時と近い様に思う。
多分どちらも心が自由で人にも物にも縛られていないところに憧れるのだと思う。
物欲も執着心もたっぷりある自分にはとても無理なんだけれど。
そんな自分なので、最後の平山の泣き笑いの様な表情の気持ちは汲み取れない。
毎日を新しい一日と思える日が、いつか自分にも来るかしら。

公式サイトに監督の興味深いインタヴュー映像あり。
今後役所広司のインタヴューも掲載されるみたいですよ。→公式サイト

 

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