4月26日に第93回アカデミー賞授賞式がありました。
例年楽しみにしていて、大体1ヶ月前位からWOWOWに加入して、録画用にHDDも空けて待機するのですが、
今年は全くそういう気にならず。(−_−;)
ノミネーションの記事に日程も書いたのに、覚えてもおらず。
ということで、今年はスルーしてしまい、結果だけSNSやTVニュースで見たくらい。
いずれNHKBSで授賞式の放送があれば見ようとは思ってます。
その代わりに、Netflixのノミネート作品をいくつか見ました。
まずは短編アニメーションと短編実写の受賞作品2本
愛してるって言っておくね
IF ANYTHING HAPPENS I LOVE YOU 2020年米 12分
短編アニメーション受賞作品。
食卓で離れて座るカップル、背後には口論をしている彼らの影が写る。
セリフがなくても彼らの間には娘が居たのに、今は居ないことがわかります。
銃乱射事件が学校で起こり、娘は犠牲になったのでした。
彼女がスマホから最期に送ってきたメッセージが、「愛してるって言っておくね」でした。
たった12分のセリフのないアニメーションですが、心情を表す影の描写が素晴らしく、言葉がなくても伝わります。
突然起こった不条理な悲劇に、打ちひしがれ、互いを責め、それでも娘の思い出を胸に歩み寄る夫婦。
理不尽な無差別殺人。犯人が捕まろうが、死刑になろうが大切な娘は帰ってこない。
見ているこちらも胸が潰れそうになるくらい訴えかけるものがありました。
隔たる世界の2人
Two Distant Strangers 2020年米 29分
短編実写映画賞受賞作品
一夜をともにした女性の部屋で目覚めたアフリカ系アメリカ人のカーター(ジョーイ・バッドアス)は、愛犬の世話をするため自宅へ帰る途中、路上で遭遇した白人警官のメルク(アンドリュー・ハワード)に所持品検査を強要され、抵抗すると地面に押さえつけられ窒息死に追いやられてしまう。次の瞬間、カーターは再び女性の部屋で目を覚ました。悪い夢を見たと思い、帰ろうとするとやはりメルクに遭遇し、今度は射殺されてしまう。自分がタイムループにはまり込んだことに気づいたカーターは、メルクに殺される運命からどうにか抜け出そうとするが……。
BLM運動のきっかけとなった事件を思い出させる殺人シーンが繰り返され、見ていて気分が悪くなります。(殺人シーンはそれほどはないんだけれど、想像させられます)
タイムループの世界に入り込んでいるのに気付いているのはカーターだけかと思えば、実はメルクも分かっていて、それでいて毎回殺人を楽しんでいるのが最後に分かって。それでも生き延びて愛犬のところへ帰ろうと決意するカーターが、前向きに生きようとしているのではなく、それが彼らのいつもの日常なんだと気付きやるせない気持ちに。
苦々しさと虚しい気持ちに襲われましたが、ほんの少し彼らの気持ちが分かったように気になりました。
どちらも興味深いので、ぜひ!