パーフェクトラップを目指して 『フォードvsフェラーリ』(ネタバレ感想)

パーフェクトラップを目指して 『フォードvsフェラーリ』(ネタバレ感想)

昨日から公開の『フォードvsフェラーリ』、あまり気にせず観たのですが、どうも2時間半位あったみたい。
集中して観られたので少しも長いとは感じませんでしたね。あっという間でした。

FORD V FERRARI/LE MANS ’66 2019年米 153分

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ストーリー

1959年のル・マン24時間レースに参戦し優勝したキャロル・シェルビーは、心臓病の宣告を受けレーサーを引退し、「シェルビー・アメリカン」を立ち上げ、車のデザインや販売に携わっていた。
1963年、フォード・モーターのマーケティング部門のリー・アイアコッカは顧客の新規開拓のために経営難のフェラーリを買収しようとしたが、エンツォ・フェラーリに断られる。
フォード社長ヘンリー・フォード2世はフェラーリの仕打ちに憤り、ル・マンでフェラーリを打ち負かすことを決意。アイアコッカはレースチームを作るためにシェルビーに打診。シェルビーはレーサーのケン・マイルズを引き入れようとするが、ケンから無謀な闘いだと一笑される。

背景

実話ベースのお話。
大企業のフォードも60年代に赤字が続き、若者を惹きつける対策として、スポーツカーの開発とレースへの参戦を計画。
1963年、ル・マンの常勝チーム・フェラーリの買収に失敗し、フォードGT40を開発するが1964年に参戦したレースでは完走できず惨敗。
そこでル・マンの優勝経験があるキャロル・シェルビーの「シェルビー・アメリカン」に声が掛かる。
今作がどこまで史実に忠実なのかは分かりませんが、クレジットにケンの息子ピーター・マイルズの名前がありましたね。

キャスト

キャロル・シェルビーにマット・デイモン
イギリス人のケン・マイルズにクリスチャン・ベール、また痩せてましたね。
ケンの妻モリーにカトリーナ・バルフ、息子ピーターにノア・ジューブ、フィルにレイ・マッキノン、リー・アイアコッカにジョン・バーンサル、他ジョシュ・ルーカス、トレイシー・レッツ、レモ・ジローネなど。
監督は『LOGAN/ローガン』のジェームズ・マンゴールド

ネタバレ感想

タイトルどおり、フォードとフェラーリのレース場の戦いも勿論ありますが、フォードの経営陣とレース現場との戦い。商売の道具としてレースを考えている者と、純粋に走ることへの挑戦をする者たちとの戦いの方がメインでしたね。
チーム一丸となって、まさに命を削ってマシンを作るというモーター・スポーツへの真摯な挑戦は、観ていて引き込まれました。それをぶち壊すようなフォードの画策。ゴールが同じ様でいて全く違う両者という構図もよく分かりました。

特にクライマックスのル・マン24時間レースのシーンはやはり盛り上がりますね〜。フォードの横槍と自分の信念との間で板挟みになりながら、一応フォードを立ててきたシェルビーの堪忍袋がとうとう切れるのに対して、最後はシェルビーを救ってやるケン。優勝して大団円かと思えばマクラーレン1位というまさかの結果。それでも次を目指そうという前向きなラストからのケンの最期にショック。史実だから仕方ないですけど、翌年も挑戦させてあげたかったですね〜。
マット・デイモンクリスチャン・ベールももちろん良かった。(クリスチャン・ベールのイギリスなまりが慣れなくて。本人イギリス人なのにね^^;)
個人的にはスティーヴ・マックィーンの名前が出てきて嬉しかったですね。彼も『栄光のル・マン』を撮るくらいル・マンに魅せられた人だったので。

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