支配、愛、信仰をテーマにした3つのアンソロジーからなる『憐みの3章』を観ました。
元々それほど得意ではなかったヨルゴス・ランティモス監督作。
ここ最近の『女王陛下のお気に入り』『哀れなるものたち』が割と観やすかったので、
本作も観たところ、独特なスタイルが復活していて〜( ̄▼ ̄|||)
Kinds of Kindness 2024年英/アイルランド 165分 R15+
ストーリー
第1章 R.M.F.の死:支配的な上司と彼にすべてをコントロールされる部下
第2章 R.N.F.は飛ぶ:海難事故から奇跡的に生還した妻と彼女を別人と疑い始める夫
第3章 R.M.F.サンドイッチを食べる:愛する家族と別れ、カルト教団のために特別な能力を持つ人物を探し続ける女
キャスト
3つの物語の中で同じキャストがそれぞれ異なる役柄を演じています。
リタ/リズ/エミリーに『クルエラ』のエマ・ストーン、ロバート/ダニエル/アンドリューに『パワー・オブ・ザ・ドッグ』のジェシー・プレモンス、レイモンド/ジョージ/オミに『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』のウィレム・デフォー、ヴィヴィアン/マーサ/ルース&レベッカに『ドライブアウェイ・ドールズ』のマーガレット・クアリー、サラ/シャロン/アカに『ザ・ホエール』のホン・チャウ、他ジョー・アルウィン、ママドゥ・アティエ、ハンター・シェイファーなど。
監督はヨルゴス・ランティモス。
ネタバレ感想
ユーリズミックスの”スィート・ドリームス”で始まる悪夢。
主要メンバーが3人の別人を演じる3つのオムニバス。
第1章は、食べる物や着る物、SEXの時間まで指示どおりにする男、指示を拒否して自由になっても自分で物事を選択することができなくなっている。
第2章、妻が行方不明でおかしくなっていたのに、帰ってきた妻を偽物だと決めつける夫。なぜかその夫の理不尽に従う妻。最後に戻ってきたのが本物?
第3章、カルト的な宗教団体。オウム真理教を思い出す。
宗教にハマった妻を取り戻したいのは分かるけど、薬を盛って寝ている間に犯すとか、そりゃ妻も宗教に走るよって感じ。救世主を見つけて何をさせたいの?
結局、どの章に出てくる人物も気持ち悪い。
そして、どの章も視線を画面から外さないといけないシーンあり(犬を虐めるな!)
どの章も分かるようで絶妙に分からない。
好きな人には刺さるのかもだけど、自分の好みではありませんでした。
エマ・ストーン、いつまでランティモスのミューズをやるんだろう?
そろそろ普通の映画に戻ってきては?