ペンキ塗りの人生 『アイリッシュマン』(ネタバレ感想)

ペンキ塗りの人生 『アイリッシュマン』(ネタバレ感想)

やっと見ました『アイリッシュマン』。
3時間半を自宅で見るのは長かった。

 

The Irishman 2019年米 209分 PG12

 

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ストーリー

1950年代、フィラデルフィアでトラックの運転手をしていたアイルランド系アメリカ人のフランク・シーランは、
突然動かなくなったトラックに困っていると、通りがかりの男性が助けてくれた。
後日、その男性がマフィアの大物ボスであるラッセル・ブファリーノだと分かり、
彼の仲間となり暴力的な仕事をこなす様になる。
そしてラッセルから、全米トラック運転手組合の指導者であるジミー・ホッファを紹介されたフランクは、
ジミーに気に入られ、彼のボディーガード兼右腕になる。

キャスト

フランク・“アイリッシュマン”・シーランにロバート・デ・ニーロ、全米トラック運転手組合の委員長ジミー・ホッファにアル・パチーノ、マフィアのラッセル・バッファリーノにジョー・ペシ、マフィアのアンジェロ・ブルーノにハーヴェイ・カイテル、フランクの娘ペギーにアナ・パキン、ジミーの養子チャッキーにジェシー・プレモンス
ボビー・カナヴェイル、スティーブン・グレアム、レイ・ロマノ、ルイス・キャンセルミなど。
監督は『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』のマーティン・スコセッシ

ネタバレ感想

スコセッシ監督作にいつものメンバーが出ているなと思っていたら、
デ・ニーロとスコセッシが組むのが『カジノ』以来22年ぶり、
アル・パチーノとスコセッシに至っては初タッグだそう。
久しぶりのジョー・ペシにハーヴェイ・カイテルも。
レイ・リオッタが生きていたらきっと出てたんでしょうね。
監督も含め、主要メンバー全員70歳以上。
しかもこの映画、若返りの特殊効果と演技で、同じ俳優で30年間を描いています。

知らなかったのですが、実話ベースなんですよね。
登場人物は皆実在した人物。
ジミー・ホッファは行方不明で、真相はこの映画の通りなんでしょうか?

年老いたフランクの老人ホームでの語りで始まり、
フランクがラッセルと出会った50年代、
そしてジミーが消えた75年がメインで語られます。

“I heard you paint houses.”
「ペンキ塗り(殺し屋)もすると聞いた」とスカウトされ、
ボディガードとしてジミーと寝食を共にし、硬い絆で結ばれていたはずなのに、
ラッセルに命じられジミーを殺すフランク。
従わなければ自分の命も危ないからにしても、
命令に背けないところは、『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』のアーネストを思い出しました。
自分と家族を守ったつもりが、娘ペギーからは拒絶され、
ひとり孤独に老人ホームで過去を悔いるフランク。
もはや生き残っているのは彼だけとなったラスト。

長い話でしたが、後半はジミーがどうなるのかという、
サスペンス性が加わり目が離せなくなりました。
Netflixでは、監督と主演3人とのインタヴューもあって、
そちらも興味深かったです。

 

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