信じる者は救われる? 『ベネデッタ』(ネタバレ感想)

信じる者は救われる? 『ベネデッタ』(ネタバレ感想)

17世紀に同性愛者として裁判にかけられた実在の修道女ベネデッタの数奇な人生を実際の裁判記録を基に描いた、ポール・ヴァーホーべン監督のベネデッタ』を観ました。
普段はあまり行かない土曜のレイトショーで観たら、4、5人程度しかいない観客は自分以外皆男性で、エロティックなシーンがどうも照れ臭かったですわ。(^_^;)

 

Benedetta 2021年仏 131分 R18+

 

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ストーリー

17世紀、ペシアの町。幼い頃から聖母マリアと対話する少女ベネデッタは、6歳で出家してテアティノ修道院に入る。
純粋無垢なまま成人した彼女は、修道院に逃げ込んできた若い女性バルトロメアを助け、やがて2人は禁断の関係に。
そんな中、ベネデッタはイエスの幻影を繰り返し見るようになり、ついには身体に聖痕があらわれる。
司祭はベネデッタをイエスの花嫁になったとみなし、修道院長に任命する。民衆からも聖女と崇められ、ペシアの町をペストから守ると宣言するベネデッタだったが……。

キャスト

ベネデッタに『エル ELLE』のヴィルジニー・エフィラ、バルトロメアに『ファイブ・デビルズ』のダフネ・パタキア、修道院長に『すべてうまくいきますように』のシャーロット・ランプリング、クリスティーナに『あのこと』のルイーズ・シュヴィヨット、教皇大使に『ミセス・ハリス、パリへ行く』のランベール・ウィルソン、他『ブラック・ボックス:音声分析捜査』のオリヴィエ・ラブルダン、『オフィサー・アンド・スパイ』のエルヴェ・ピエール、『オートクチュール』のクロチルド・クロなど
監督は『ショーガール』、『ブラックブック』のポール・ヴァーホーべン

ネタバレ感想

実は予告も見ないまま観てしまって、ああ、こういう映画だったのかと。( ̄∀ ̄*)イヒッ
「狂言か奇跡か、信仰か権力か」。
信仰深い少女が大人になり、神イエス・キリストが彼女の前に現れる。
彼女の見るキリストは、象徴のようでもあり、俗っぽく神らしくないようにも見える。
本当に見えているのか、聖痕は本物なのか、狂言なのかは誰にも分からないけれど、奇跡にした方が都合が良い人によって本物になる。
そして修道女から修道院長へ、司祭など町の権力者へも指示するような立場になるのは計算なのか。
彼女に疑いを持つ者は不幸にもペストに掛かるのは偶然なのか。
白黒つけないまま話が進むサスペンス。
女性どおしであり修道女の立場として禁断の肉体関係については、敬虔だったはずなのに、マリア像でそれはないんじゃないの、ってところが一番引っかかりました。( ̄∀ ̄*)イヒッ

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