父と娘 『すべてうまくいきますように』(ネタバレ感想)

父と娘 『すべてうまくいきますように』(ネタバレ感想)

高齢の親を抱える身として興味のあった『すべてうまくいきますように』を観ました。
また微妙な邦題と思ったら、原題のまんまでしたね。( ̄∀ ̄*)イヒッ

Tout s’est bien passe 2021年仏/ベルギー 113分

 

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ストーリー

小説家のエマニュエルは、85歳の父アンドレが脳卒中で倒れたという報せを受け病院へと駆けつける。意識を取り戻した父は、身体の自由がきかないという現実が受け入れられず、人生を終わらせるのを手伝ってほしいとエマニュエルに頼む。一方で、リハビリが功を奏し日に日に回復する父は、孫の発表会やお気に入りのレストランへ出かけ、生きる喜びを取り戻したかのように見えた。だが、父はまるで楽しい旅行の日を決めるかのように、娘たちにその日を告げる──。(公式HPより)

キャスト

エマニュエルにソフィー・マルソー、スクリーンで見るのは『007/ワールド・イズ・ナット・イナフ』以来かも。
父アンドレに『美女と野獣』のアンドレ・デュソリエ、妹パスカルにジェラルディーヌ・ペラス、母クロードに『DUNE/デューン砂の惑星』のシャーロット・ランプリング、夫のセルジュにエリック・カラヴァカ、尊厳死協会の女性にハンナ・シグラ、ジェラールにグレゴリー・カドゥボアなど。
監督は『Summer of 85』などのフランソワ・オゾン

ネタバレ感想

フランソワ・オゾン監督作は『8人の女たち』ぐらいしか観ていないかな。
ラ・ブーム』でソフィー・マルソーのファンになった監督の念願がようやく叶っての出演とか。

脳卒中で身体に麻痺がのこり、これまでの様に自由に生きられなくなった父親から安楽死させて欲しいと頼まれる娘。
快適な施設に入る資産はあるけれど、生きていることと延命は違う、と言い切るところは潔ささえ感じる。
さほど良い父親とも思えないのだけれど、いざ死にたいと言われると戸惑う娘。
それでも父親の頼みを受け入れ奔走します。
フランス国内では法律上無理だけれどスイスなら可能と分かり手筈を整えるけれど、父の元恋人に邪魔され、土壇場で逮捕されそうになったり、スイスまで救急車をチャーターするとか、裕福だからできる話。

回想シーンで、父親との良い思い出が流れるのかと思えば、どちらと言えば嫌な思い出だし、別れてはいないけれど母親からは愛想を尽かされているし、元からホモセクシュアルだったようで、若い男の子たちを見るとはしゃぐし、そんな父親に呆れながらも愛しているというエマニュエルに共感できなくて。( ̄▼ ̄;アハッ・・・・
父親が露骨に姉と妹への態度を変えるあるあるとか、脚本家の体験談が元のためリアル。

同じ状況になると、自分も同じようにする気はするけれど、こんなに悲しめるかなぁと思ったのが正直な感想。

 

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