『長崎の郵便配達』をシネマルナティックで観ました。
長崎の被爆者で2017年に亡くなった谷口稜曄さんの半生を綴った「長崎の郵便配達」、著者のピーター・タウンゼント氏の娘イザベラさんが長崎で、亡き父と谷口さんの思い出を辿っていくドキュメンタリー。
THE POSTMAN FROM NAGASAKI 2021年日本 97分
内容
ピーター・タウンゼント氏は、パイロットとして第二次世界大戦中にイギリス空軍の英雄となり、退官後は英国王室に仕え、1950年代にはマーガレット王女との恋が報じられ、後に『ローマの休日』のモチーフに。別の女性と結婚しフランスに渡りジャーナリストとなった彼は、谷口稜曄さんを取材し、1984年にノンフィクション小説「THE POSTMAN OF NAGASAKI」を発表。
谷口稜曄さんは16歳の時に郵便配達中に長崎で被ばく。2017年に亡くなるまで生涯をかけて核廃絶を世界に訴え続けました。
川瀬美香監督の本作では、タウンゼンド氏の娘で女優のイザベル・タウンゼントが2018年に長崎を訪れ、著書とボイスメモを頼りに父と谷口さんの思いをひも解いていく姿を追う。
感想
長崎で被曝し、生涯をかけて核兵器廃絶活動に身を捧げ、2017年に亡くなった谷口稜曄さんは、広島で被曝したサーロー節子さんと同じくらい有名な方のはずなのに、どちらの方の事もよく知らない自分が恥ずかしい。
学校の授業などで聞いていたかもしれないのに、覚えていなくて。(>_<)
誰でも知っているのが当たり前のように、もっと語り継いでいくべきですよね。
映画だけではこの映画が作られた経緯はよく分からなかったのですが、公式HPを見ると、世界平和を訴え続ける谷口さんに感動した川瀬美香監督が、生前谷口さんから聞いていたピーター・タウンゼント氏の取材のため娘のイザベルさんに会いに行ったことがきっかけの様。
イザベラさんが夫と2人の娘と共に長崎へ来て、亡き父が残したカセットテープを聴きながら、当時父親が巡った長崎の街を歩きながら、父への思いを新たにするところを映しています。
谷口さんの家族や、当時通訳をした方、浦上天守堂の神父など、いろんな人から父のことを聞いて涙ぐむ彼女。
ちょうど8月、長崎の伝統行事精霊流しなども体験します。
映画に映る長崎の街の景色を見て、長崎もちゃんと巡っていないな〜、行きたいな〜、長崎の街の細い階段を登りながら、この映画の事を思い出してみたいと思いました。