『ドクター・スリープ』観ました。スティーヴン・キングの小説「シャイニング」(1977年)の続編「ドクター・スリープ」(2013年)の映画化。1980年のスタンリー・キューブリック監督が映画化した『シャイニング』の続編にもなっている事は、本作を観るとすぐ分かります。
単独でも楽しめる作品にはなっていますが、続編なので「シャイニング」の話を知っていた方が楽しめます。特に映画を見ておくと、鑑賞中におぉっ!ってなりますよ。
DOCTOR SLEEP 2019年米 152分 PG12
あらすじ
オーバールック・ホテルの惨劇のトラウマで、父親同様アルコールと暴力(+ドラッグも)に支配されているダニー。辿り着いた街のホスピスで仕事を見つけ、入所者の臨終を看取るため”ドクター・スリープ”と呼ばれるようになる。
アルコールを絶ったおかげか以前の力”シャイニング”が戻ってきたダニーに、同じ力を持ったアブラという少女が助けを求めてくる。彼女はある夜ローズ・ザ・ハット率いる一団が”シャイニング”を持った少年を襲うところを目撃。ローズに存在を知られたアブラを守るため、ダニーはローズとの対決の場にオーバールック・ホテルを選び、アブラと共に再びあのホテルへ戻っていく。
キャスト
大人になった”ドク”ことダニーにユアン・マクレガー、今回は誠実で共感出来るキャラ。
アブラにカイリー・カラン、中盤にダニーが乗り移るシーンはしっかりそのことがわかる演技で天晴れ。
ダニーを助けるビリーに『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』クリフ・カーティス。
ローズ・ザ・ハットのレベッカ・ファーガソンは『ミッション・インポッシブル/フォールアウト』でも『グレイテスト・ショーマン』でも違う顔を見せてくれたけど、今作ではまた新たな魅力が。
他ブルース・グリーンウッド、エミリー・アリン・リンド、『ルーム』のジェイコブ・トレンブレイなど。
監督は『ジェラルドのゲーム』などのマイク・フラナガン。
ネタバレ感想
いきなり『シャイニング』のあの音楽から始まるので、冒頭からおぉっ!となりました。
あの可愛かったダニーが、グダグダな生活をしているのにショック!
ダニーが辿り着いた街で更生し、一気に8年経ったのにもビックリ!
(実は原作を読むのを映画の後のお楽しみに取っているのでストーリーを知らず)
全編なかなかハラハラさせてくれます。
今作は生身の集団との対決で、銃撃戦もあったりとリアル。
”シャイニング”の使い方も多様で、いろんな技(?)も出てきます。
野球少年の惨殺シーンは酷くて、ここだけ見るのが辛かったですね。
『シャイニング』のシーンがちょこちょこ差し込まれるのですが、オーバールック・ホテルへ向かう道の空撮シーンがまるっきり再現されていて一番感心しましたね。(このシーンだけ元映像を加工して使っているとか)
ホテルのバーにダニーの亡き父ジャック・トランスが出てきますが、『E .T』のエリオット少年、ヘンリー・トーマスなんですね。
少年ダニーや母親、ディック・ハロランが前作とは別人なのは納得できたんだけど、ここは今流行のCGでジャック・ニコルソンにして欲しかった様な気もしました。
最終決戦シーンもあっけない様で、そう来たかと面白かったです。
映画『シャイニング』のテイストもしっかり残しつつ原作にも忠実という噂で、当のスティーブン・キングも絶賛。(キングがキューブリックの『シャイニング』を非難しているのは有名な話)本を読むのが楽しみです♪