そろそろシュワから卒業してもいい『ターミネーター:ニュー・フェイト』(ネタバレ感想)

そろそろシュワから卒業してもいい『ターミネーター:ニュー・フェイト』(ネタバレ感想)

話題作『ターミネーター:ニュー・フェイト』観ました。
1984年の『ターミネーター』、1991年の『ターミネーター2』に続く正統な続編が、2作目から実に28年ぶりに作られた事になります。

TERMINATOR: DARK FATE 2019年米 129分 PG 12

Advertisement

これまでの経緯

ターミネーター2』から本作までの28年の間に、2003年『ターミネーター3』、2009年『ターミネーター4』、2015年にはリブートで『ターミネーター:新起動/ジェネシス』と、3作品が作られているのですが、本作ではこの3作は無かった事になってます。
ここまで迷走してしまった理由としては、1作目を作ったジェームズ・キャメロン監督が途中で興味が無くなったり、権利関係で毎回制作会社が変わったりした事が原因の様。

3作目以降新作ができる度に、ほぼ毎回2作目の真の続編と謳われ続けてきましたが、それが逆に2で完結していることの証明だと思います。
それくらい2作目の終わり方は完璧でした。
個人的には1作目と2作目は傑作だと思っています。
今作は正式にキャメロンが製作に戻ってきたのと、サラ・コナーが帰ってきたことから正当な続編ということの様です。

キャスト

”リージョン”という”スカイネット”の様な機械軍(?)から命を狙われるヒロイン、ダニーにナタリア・レイエス、彼女を抹殺する目的で未来から送られてきたターミネーターREV-9にガブリエル・ルナ、ダニーを守るために同じく未来からやってきた強化型兵士グレースにマッケンジー・デイヴィス、伝説の戦士サラ・コナーに28年ぶりのリンダ・ハミルトン、おなじみターミネーターT-800にアーノルド・シュワルツネッガー。他ディエゴ・ボネータなど。監督は『デッドプール』のティム・ミラージェームズ・キャメロン製作・原案。

ネタバレ感想

ターミネーター2』でスカイネットを開発するサイバーダイン社を爆破した事により、1997年の”審判の日(ジャッジメントデイ)”を回避させましたが、その翌年サラとジョンの前にT-800が現れ、ジョンがT-800に殺されます。(このシーン、2の時に撮っていたシーンかなと思いましたがCGだそうです。ピックアップトラックのバトルシーンもCGらしくて、どんどんこういうのが増えてくるんでしょうね)
そのジョンを殺したT-800が中盤から登場するカールことシュワちゃん
任務を遂行した時には指令を出したスカイネットは存在していないので、彼は独自に人間として学びながら生活していたらしい。

ストーリーはシュワとサラ・コナーを除けば、ほぼ1の焼き直し。ダニーの元祖でありつつ、対となるサラ・コナーの絡ませ方は上手いと思いました。
シュワの登場については、2では守護神として抵抗軍が送ったT-800をスカイネットが送り込んだというのがまず違う気がするし、T-800が老けるというのも何となく違和感。
キャメロンによると外側は人の皮膚と同じなので老化するのが当たり前らしいですが)
なのですが、やはりターミネーターにはシュワがいないとダメな気もします。

本作のターミネーターREV-9は分裂するのが特徴。1人で2倍戦えるところが怖いというよりセコく感じちゃう。2作目のT-1000(ロバート・パトリックが演じていたリキッドタイプ)の登場した時は本当に怖かったですけど、そこまででは無い。
アクションとしての怖さより、ハッキングを駆使して居場所を突き止めたり、偽除法で逮捕させたりと、陰謀的な怖さ。
エンディングは2作目を思い出すし、ストーリー的には突っ込みどころもあるけれど、1作目と2作目の良いとこ取りなので、面白く無いわけがないです!

聖母マリアだったサラ・コナー、本作のダニーはマリアではなくイエスであることの意義。
送り込まれた兵士も女性。
2015年『マッドマックス 怒りのデスロード』、2017年『ワンダーウーマン』、2019年『キャプテン・マーベル』に続き、メジャーな大作に強い女性が普通に主役になってきているのが喜ばしい♪
今後もこの路線で行って欲しいですね。

Advertisement

映画の旅カテゴリの最新記事