『アイアンマン』(2008) アベンジャーズ構想はここから始まった

『アイアンマン』(2008) アベンジャーズ構想はここから始まった

アベンジャーズ/エンド・ゲーム』を観たので、最後の音を確認するために再見。日本では『インクレディブル・ハル』の方が先に公開されてしまったけれど、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)はこの『アイアンマン』から始まったんですよね。

IRON MAN  2008年

ストーリー

億万長者で発明家の軍需産業会社社長トニー・スタークは、視察に訪れた軍のキャンプでテロリストの奇襲に遭い、誘拐される。開放するかわりに武器を作れと言われ、武器のかわりに戦闘用のスーツを作り命からがら脱出。この経験から兵器を作ることを止めようとするが、会社の重役は難色を示す。

アイアンマンにはロバート・ダウニー・Jr.

公開当時一番驚いたのは、アメコミヒーローを演じるのがロバート・ダウニー・Jr.だったことでした。今ではアメコミ映画出演はステイタスだったりしますが、当時はまだまだアメコミ映画は色物的な扱いをされていたし、ロバート・ダウニー・Jr.と言えば、若くしてオスカー候補にもなった演技派ですが、当時は実生活のトラブルを引きずってか、ゲイだったり、お酒やドラッグのトラブルを抱えている様なくせのある脇役が多くなっていた時期だったので、好きな俳優さんだけど、40代でアクション系でもない彼の抜擢は意外でした。

結果としてこの起用が大成功で、セレブの遊び人・軍事企業のCEO・天才で自信家のトニー・スタークは彼にピッタリでした。
アクションやガジェットに力が入りがちな映画の中で、キャラクターの背景を語る時間がそれほどない場合に、セリフが少なくてもキャラの心情がわかったり、抱えているものが見えたりする演技が出来る俳優が必要で、彼で正解でした。

他のキャストは

公私に亘ってトニーを支える秘書ペッパーにグウィネス・パルトロー、軍人である友人ローディにテレンス・ハワード(残念なことに、ローディ役は次作からドン・チードルに変わりました)ヴィランはジェフ・ブリッジス。凄いのは、主要キャストのこの4人ともオスカー受賞か候補の実力者。
監督は、本作の中でトニーの運転手兼ボディガード、ハッピー・ホーガン役も兼ねているジョン・ファブロー

感想

超セレブな天才が、砂漠の洞窟でろくな設備がない中でハイテクなスーツを作るという、およそ現実味がない設定が、なぜかリアルに感じるのは演じる俳優のスキルでしょうね。
トニー・スタークに掛かるとなんでも可能になりそうで夢があります。
またトニー自身は自信家で皮肉屋で一見とっつきにくいタイプに見えますが、ナイーブで繊細、人一倍の正義感も持っています。
自国の兵士を守るためだったはずの兵器が、逆に自国の兵士に向けられていた事実を知った時、武器の製造を止めるだけではなく、戦争まで止めるために戦闘用スーツを作り、しかも自分が着用して戦うという。
またそのスーツがカッコイイ!(今後どんどん進化するスーツも見どころ)

戦う天才セレブ、新しいヒーローの誕生です。

MCU恒例エンド・クレジット後の1シーンもこの映画から。
S.H.I.E.L.D.の長官ニック・フューリーの登場をお見逃しなく!

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