なるべくしてなったのか、それとも? 『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』(ネタバレ感想)

なるべくしてなったのか、それとも? 『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』(ネタバレ感想)

非常に気になっていた『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』がようやく地元で公開されたので観ました。
サブタイトルどおり、その人物と出会わなければ、現在の彼は居なかったのかも。

 

The Apprentice 2024年米 123分 R15+

 

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ストーリー

1980年代。まだ20代の気弱でナイーブな実業家ドナルド・トランプは、不動産業を営む父の会社が政府に訴えられ破産寸前まで追い込まれていた。政財界の実力者が集まる高級クラブで、悪名高き弁護士ロイ・コーンと出会ったトランプは、コーンに助けを求める。勝つためには手段を選ばない非情な男として知られるコーンは意外にもトランプを気に入り、「勝つための3つのルール」を伝授。コーンによって服装から生き方まで洗練された人物に仕立てあげられたトランプは数々の大事業を成功させるが、やがてコーンの想像をはるかに超える怪物へと変貌していく。

キャスト

ドナルド・トランプにMCUのバッキーことセバスチャン・スタン、弁護士のロイ・コーンに『ジェントルメン』のジェレミー・ストロング、トランプの妻イヴァナにマリア・バカローヴァ、父フレッドにマーティン・ドノヴァン、兄フレディにチャーリー・キャリックなど。
監督は『聖地には蜘蛛が巣を張る』のアリ・アッバシ

ネタバレ感想

原題のアプレンティスはトランプが出演していたリアリティ番組名と共に「見習い」という意味もあるらしい。
現在の彼を創ったのは、手本となったロイ・コーンという弁護士で、成功への3つのルールを伝授。
ルール1「攻撃、攻撃、攻撃」、ルール2「非を絶対に認めるな」、ルール3「勝利を主張し続けろ」。
現在の彼のやり方そのもの。

20代の若きドナルドをゲイのロイ・コーンが気に入り、破産しそうなトランプ家の窮状を、合法とは言えない方法で助けた事で、最初はロイを見下げていた父フレッドもロイを顧問弁護士と認めることになる。
ロイがドナルドの何を気に入ったのかははっきり描かれていなかったけれど、ドナルドをどんどん勝たせていくうちに、虚栄心が強いだけの愚鈍な青年が、ロイ以上のモンスターへと成長する。
独創性はないけれど物真似は得意だったというべきか。

第97回アカデミー賞の主演と助演男優賞にノミネートされているセバスチャン・スタンジェレミー・ストロングのまさにリアリティな演技。映画制作時にはまだ就任していなかったけれど、現職大統領の闇を伝記的に描き、世界で公開してしまうところは凄いなと思います。
かなり興味深い作品なので、ぜひ!

 

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