クエンティン・タランティーノ監督作品9作目、ブラッド・ピット、レオナルド・ディカプリオ出演の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』初日IMAXレイトで観ました。タランティーノ映画は好物だし、2大スター競演に興味津々。
ONCE UPON A TIME IN HOLLYWOOD 2019年米 161分 PG12
”ONCE UPON A TIME 〜”、「昔々あるところに〜」が題名につく本作、
1960年代のハリウッドを舞台に、1969年に起こったシャロン・テート事件(チャールズ・マンソン率いるカルト集団によって殺害)をモチーフに描くタランティーノ流ファンタジー。
キャラクター
リック・ダルトン:スティーブ・マックイーンが「拳銃無宿」という西部劇TVドラマ(1958-1961)で売り出した頃、同じく西部劇ドラマ「賞金稼ぎの掟」でブレイク、『大脱走』のヒルツ大尉(マックイーンの役)の候補の1人だったという設定。
クリフ・ブース:リック・ダルトン専属のスタントマン兼運転手兼雑用係。
トレーラーハウスに愛犬と一緒に住んでいる。物静かで正義感もありそうだが、妻を殺したという噂を持つ。
TVスターから映画スターへの転身を図り失敗したリック、徐々に仕事が無くなり自身も失くしつつある。リックの仕事が無いとクリフも職を失うという運命共同体。
ハリウッドに豪邸を持つリックの隣家にロマン・ポランスキーとシャロン・テートが引っ越してきたことから、事件が起こります。
キャスト
タランティーノ監督作品は、常連組も初参加組も、とにかくいろんな役者が出ていて、それだけでも楽しいし、大体において役にぴったりですしね。
W主演と言ってもいいリック・ダルトン役のレオナルド・ディカプリオ(『ジャンゴ 繋がれざる者(2012)』)、クリフ・ブース役のブラッド・ピット(『イングロリアス バスターズ(2009)』)は共にタランティーノ作品出演2度目。
ブルース・ダーン、カート・ラッセル、ゾーイ・ベル、マイケル・マドセンら常連組に、
シャロン・テート役マーゴット・ロビー、マネージャーのアル・パチーノ、ダコタ・ファニング、ルーク・ペリー、スクート・マクネイリー、クリフトン・コリンズ・Jrらベテランから曲者まで続々。ヒッピー少女役のマーガレット・クアリーは今後来そうですね。ティモシー・オリファント、エミール・ハーシュ辺りは観ている間は誰か気づかなかった。
驚いたのはダミアン・ルイスの演じるスティーブ・マックィーン。喋り方までちゃんと似ていて勝手に落ち着きませんでした。(スティーブ・マックィーンのファンなもので^^;)
感想
タランティーノ監督作は、読めないストーリー展開にドキドキしながら観ていると、まさかのどんでん返し!に圧倒されます。初監督作『レザボア・ドッグス』のバイオレンスシーンとショッキングな展開に驚くと共に、斬新な物語の組み立てと唯一間に感動し、以降毎作観ています。『キル・ビル』以前の初期の作品が特に好きです。
近年の作品は、観たときは面白かったという満足感があるのですが、時間が経つと内容をすっかり忘れてるパターンで。ブラッド・ピットが『イングロリアス バスターズ』に出ていたのも忘れてたし(>_<)
本作はちょっと初期の作品に近い気がしました。
リックの心情を描く形で進行し、中盤にヒッピーが出てきてきな臭くなってきたと思ったら怒涛のラスト。タランティーノ映画なのでバイオレンスシーンは当然あるのですが、今回時間は短いけど内容が濃い!そこまで!と思ってしまう容赦のなさ。
最後はハッピーエンド(?)。リックとクリフの未来に光明が差したようにも思えましたね。尺の長さも感じませんでした。
役者はいつも通り文句なしです!みんな上手いわ!
タランティーノ、スティーブ・マックィーンのファンなんでしょうね。
(ブルース・リーとか、他にもたくさんファンの人居そうだけど^^;)
『フォー・ルームス 』の中でもスティーブが「ヒッチコック劇場」で演じたエピソードの話が出て、知らなかったので慌ててそのエピソードを見た覚えがあります。
『大脱走』のシーンも懐かしかったけど、自分には違和感たっぷりでした(~_~;)