面白いけれど過去作にあった怖さはなかったかな 『蜘蛛の巣を払う女』(ネタバレ感想)

面白いけれど過去作にあった怖さはなかったかな 『蜘蛛の巣を払う女』(ネタバレ感想)

ドラゴン・タトゥーの女』リスベット・サランデルが活躍する「ミレニアム」シリーズの新作『蜘蛛の巣を払う女』、2019年の劇場公開時に観逃していたのがNetflixにあったので見ました。

The Girl in the Spider’s Web 2018年米/英/独/カナダ/スウェーデン 115分 PG 12

 

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ストーリー

冬のストックホルム。背中にドラゴンのタトゥーを持つ天才ハッカー、リスベット・サランデルのもとに、人工知能(AI)研究の世界的権威であるフランス・バルデル博士から、彼が開発した核攻撃プログラムをアメリカのNSA(国家安全保障局)から取り戻してほしいという依頼が舞い込む。難なくプログラムを手に入れたリスベットだったが、何者かに押し入られプログラムを盗まれる。犯人を追ううちに、彼女の過去が関係していることが分かり…。

キャスト

リスベット・サランドルに「ザ・クラウン」シリーズのクレア・フォイ、かなりなイメチェン。
ミカエルにスヴェリル・グドナソン、NSAのニーダムにラキース・スタンフィールド、プレイグにキャメロン・ブリットン、他スティーブン・マーチャントシルヴィア・フークスなど。
監督は『ドント・ブリーズ』のフェデ・アルバレス

ネタバレ感想

スウェーデンの作家スティーグ・ラーソンのベストセラー推理小説「ミレニアム」シリーズ。
「ドラゴン・タトゥーの女」、「火と戯れる女」、「眠れる狂卓の騎士」は、ミカエル役にミカエル・ニクヴィスト、リスベット役にノオミ・ラパスでスウェーデンで映画化され世界的にもヒット。
その大ヒットを受け、ハリウッドでも『ドラゴン・タトゥーの女』をリメイク、ミカエル役にダニエル・クレイグ、リスベット役はルーニー・マーラだったのが本作ではキャストが一新されました。
3作を書いたところで作者のラーソンが急死、その後はキャラクターなどを引き継いだ続編3部作を別の作家ダヴィド・ラーゲルクランツが書きました。
本作はラーゲルクランツが書いた3部作の1作目が原作。

スウェーデン版『ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女』が衝撃的だったので、ラーソンの原作本を読み、映画も前作までは見ていたのですが、作家が変わったときいて興味を失くしてました。
本作の原作は読んでいないので原作との違いは分かりませんが、過去の3部作ではミカエルとリスベットのコンビで謎に迫っていく話だったのが、ミカエルの比重がグッと小さくなっちゃってました。
3作目の「眠れる狂卓の騎士」でリスベットの父親と対決していたので、今回も彼女の過去が絡んでくるのは二番煎じな気がしなくもない。

スパイ並みの手際の良さやアクション、プレイグやニーダムと組んだ終盤のクライマックスなんかは面白かったんですけど、過去の確執よりミカエルとの絡みが見たかったかな。
オリジナルの北欧の寒々とした空気感とか恐ろしさは今作では感じられませんでしたね。

 


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