『ブレット・トレイン』を観たので、原作の「マリアビートル」も読んでみたいと思っていたところ、職場の読書家が持っていると聞き、借りて読みました。
伊坂幸太郎の殺し屋シリーズの2作目、1作目の「グラスホッパー」の登場人物も出てきます。
映画の中でも愛おしかった檸檬と蜜柑コンビが、原作を読むとさらに愛おしくなりましたよ!
マリアビートル 2010年 伊坂幸太郎
あらすじ
5歳の息子をビルの屋上から突き落とした中学生の王子を殺すため、東北新幹線「はやて」に乗り込んだ木村は、逆に王子に捕らえられる。王子は意識不明の重体である息子をいつでも殺せる立場にあると木村を脅す。
通称「てんとう虫」の殺し屋七尾は、仲介人の真里亞からの、東京駅で「はやて」に乗り込みトランクを見つけて次の上野駅で降りるという簡単な仕事を引き受けるが、かつての因縁に相手「狼」に邪魔をされ降りられなくなる。
2人組の殺し屋「檸檬」と「蜜柑」は、暗黒街のボス峰岸から、拉致された峰岸の息子と身代金の入ったトランクを取り戻すという依頼を終え、送り届けるために「はやて」に乗っていたところ、何者かに息子を殺されてしまう。
登場人物
木村雄一:元殺し屋のアル中。一人息子の渉は集中治療室で昏睡状態。
王子:邪悪で狡猾な中学生。人を思い通りに操ることで世界を動かせると思っている。
七尾:運が悪い殺し屋。コードネームはてんとう虫。
真里亞:七尾の仲介人
檸檬と蜜柑:風貌が似ている2人組の殺し屋。機関車トーマスが好きな檸檬、文学好きの蜜柑
狼:弱い者しか相手にできない殺し屋、コードネームは嘘つきから。
スズメバチ:引退したと思われている毒を使う男女2人組の殺し屋
峰岸良夫:裏社会の有力者
木村茂・晃子:木村雄一の両親、元殺し屋
繁:仲介業者、木村茂の元弟子
槿(あさがお):押し屋
ネタバレ感想
もちろん違うところも多いのですが、予想以上に映画は原作に沿っていましたね。
木村と王子の関係、ドジでついていない七尾、檸檬と蜜柑はルックスは違うけれどコンビの関係は同じ。
映画も各キャラクターがとても魅力的でしたが、原作は他にも悪の強いキャラクターが出てきて面白い。
王子の邪悪さにかなりページを割いていますが、流石に映画は王子のキャラを変えていましたね。
映画では峰岸の代わりに「ホワイト・デス」が依頼人で、最愛の妻の死に関係した殺し屋を新幹線に集めたという真相が映画のオチでしたが、原作の方は特別な理由は出てこなくて、あれれ。( ̄▼ ̄;アハッ・・・・
いつ出てくるのかと思っていたら、気さくな感じで木村両親登場。生き残っている貫禄を見せつけます。
繁の新幹線の電光掲示板を使った連絡方法も意外で良かった。
映画を観ていても十分原作も楽しめましたし、本を読むとまた映画も見直したくなってきました。( ̄∀ ̄*)イヒッ