幸せは勝ち取るもの 『ANORA アノーラ』(ネタバレ感想)

幸せは勝ち取るもの 『ANORA アノーラ』(ネタバレ感想)

2024年・第77回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞し、第97回アカデミー賞では作品、監督、主演女優、助演男優、脚本、編集の6部門にノミネートされている『ANORA アノーラ』を観ました。
現代版『プリティ・ウーマン』なの?と思いきや、流石に甘くはなかったですね〜。

ANORA 2024年米 139分 R18+

 

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ストーリー

ニューヨークでストリップダンサーをしながら暮らすロシア系アメリカ人のアニーことアノーラは、職場のクラブでロシア人の御曹司イヴァンと出会い、彼がロシアに帰るまでの7日間、1万5000ドルの報酬で「契約彼女」になる。パーティにショッピングにと贅沢三昧の日々を過ごした2人は、休暇の締めくくりにラスベガスの教会で衝動的に結婚する。幸せ絶頂の2人だったが、ロシアにいるイヴァンの両親は、息子が娼婦と結婚したとの噂を聞いて猛反発し、結婚を阻止すべく、屈強な男たちを2人のもとへ送り込んでくる。ほどなくして、イヴァンの両親もロシアから到着するが……。

キャスト

アノーラ(アニー)に『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドマイキー・マディソン、イヴァンにマーク・エイデルシュテイン、イゴールに『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』のユーリー・ボリソフ、トロスに『タンジェリン』のカレン・カラグリアン、ガルニクにヴァチェ・トブマシアンなど。
監督は『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』のショーン・ベイカー

ネタバレ感想

フロリダ・プロジェクト』を見なければと思いつつ未だで、実はショーン・ベイカー監督作は今作がお初。
一貫してセックスワーカーを描いているらしい。
今作の主人公アノーラはストリップダンサー。冒頭はその仕事っぷりがしっかり描かれているし、イヴァンの出張リクエストや専属リクエストに答えたりで、前半はかなりセクシャルなシーンが多い。お仕事なのでエロくはない。
良い金づるを掴み、仕事と割り切ってプロらしく客を楽しませていたアノーラでしたが、プロポーズされて本気になってしまった。イヴァンはロシアのオリガルヒ(新興財閥)の御曹司、結婚が認められるわけないと分かるはずが、お目付役が慌てて乗り込んで来るまで気づけなかった。
ここでガックリくるのではなく、自分の権利のためにとことん戦うアノーラに大拍手。
きょうび黙って引き下がっていてはいけない。主張しないと。
アノーラの剣幕にたじたじな3人組が笑える。非道なマフィアではなく抜けていて女性に暴力を振るわないのに安心。
しかし威勢が良かったのもイヴァンに愛がないのが分かるまで。
イゴールの優しさにようやく本心が溢れ出るラスト。

正直、前半はちょっと乗り切れなかったのだけど、大乱闘の後半は目が離せませんでした。
強く生きよう!

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