ムカつき加減も現代的 『レベル・リッジ』(ネタバレ感想)

ムカつき加減も現代的 『レベル・リッジ』(ネタバレ感想)

Netflixで配信中の『レベル・リッジ』、昨年のランキングベスト10に選んでいた映画好きの方が多かったので気になっていたのをようやく見ました。
なかなかハラハラする展開でしたが、最初から最後までムカつきましたね。

 

REBEL RIDGE 2024年米 131分

 

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ストーリー

テリー・リッチモンドは従弟の保釈を申請するため田舎町シェルビー・スプリングスを訪れるが、路上で警官から因縁をつけられ、保釈金として用意していた現金を不当に押収されてしまう。刑務所へ移送される前に保釈させないと従弟の命が危ういため、なんとか穏便に話をつけようとするテリーだったが、警察署長バーンに無下に扱われる。テリーは強力的な裁判所職員サマーと共になんとかしようとするが、心配したとおり従弟は刑務所で襲われ殺されてしまう……。

キャスト

テリー・リッチモンドに『オールド』のアーロン・ピエール、裁判所職員のサマーにアナソフィア・ロブ、警察署長バーンに『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』のドン・ジョンソン、判事に『ジュラシック・ワールド/炎の王国』のジェームズ・クロムウェル、警官のシムズにジャネイ・ジェイ、他エモリー・コーエン、デヴィッド・デンマンなど。
監督はジェレミー・ソルミエ。

ネタバレ感想

黒人だというだけで犯罪者扱いして痛めつける白人警官に初っ端からムカつきます。
テリーは急いでいるので、早く解放されるために不当な扱いにも礼儀正しく大人しくしていましたが、カバンの中の大金を見つけた警官は、麻薬絡みの金の可能性があると言って没収します。
どうやら「民事資産没収」と言って、アメリカの多くの州で犯罪へ関係する市民の財産を疑惑の段階で没収することができ、それを取り戻すには市民の方が無実の証明をしないといけないらしい。
没収されたお金は警察署の財源になっていて、泣き寝入りする人も多いとか。

実はテリーは元海兵隊員でMCMAPという素手で戦う戦闘のプロ。
怒らせてはいけない相手を怒らせてしまったってヤツです。
実は警察が危険視したのはテリーではなく、協力して裁判所の腐敗を調べていたサマーの方だったという捻り。
口止めのため薬物を打ったり、やり方がいやらしい。
悪徳警察相手に大暴れし、叩きのめしてスカッとハッピーエンド、とは成らず、我慢・我慢、我慢して堪忍袋の尾が切れても死人は出さず証拠を確保。
最後は、警察の中でもバーン署長のやり方に不満を持っていた警官たちの協力で、テリーとサマーはなんとか生き延びますが、決して後味が良い話でもなかったですね。

アメリカの恥部を取り上げた、現実の酷い制度の話でした。
現実といえば、トランプ大統領のやりたい放題のニュースがどんどん流れてきて、今後のアメリカや世界の未来に不安しかないです。

 

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