第94回アカデミー賞で、国際長編映画賞と脚本賞にノミネートされた『わたしは最悪。』を観ました。
原題の「世界で一番悪い人間」って一体何?って思いますよね。
Verdens verste menneske/The Worst Person In the World
2021年ノルウェー/フランス/スウェーデン/デンマーク 128分 R15+
ストーリー
学生時代はそれなりに成績も優秀だったユリヤだったが、何になりたいかが決められないまま30歳の誕生日を迎える。両親や恋人に祝福されながらも、彼女の中に焦りと不安の気持ちは常にあった。グラフィックノベル作家として成功している年上の恋人アクセルは子供を欲しがっていて、彼を愛してはいるもののこのままの関係で良いのか迷っていた。そんな時、たまたま紛れ込んだパーティ会場で若い魅力的な男性アイヴィンと出会い、お互いに心惹かれるがアイヴィンにも恋人が居るためそのまま別れるが…。
キャスト
ユリアにレナーテ・レインスベ、本作で第74回カンヌ国際映画祭の女優賞受賞。
アクセルにアンデルシュ・ダニエルセン・リー、アイヴィンにヘルベルト・ノルドルムなど。
監督は『テルマ』のヨアキム・トリアー、ラース・フォン・トリアーの遠縁ですって。
ネタバレ感想
ノルウェーのオスロが舞台。ユリアが20代の頃から話は始まります。
専攻も男も次々と乗り換えていく彼女を観ながら、話の内容が自分向きじゃないな〜、失敗したかな〜と思いつつ観続けていると、後半になってようやく少し気持ちが寄り添える感じに。( ̄▼ ̄;アハッ・・・・
大袈裟なタイトルだけど、自分が何をしたいのか分からないと人生に迷うことはよくあるし、自分が幸せで満たされていることに気づけないこと、素敵な彼氏と別れてしまうこともよくある。
そんなよくある話を、よくあると一括りにしないで、ユリアの心情の機微を丁寧に描いているところが良いのかも。
映画の中盤で2回、ファンタジーの様な演出があり、彼女の感情の転換ポイントとなっています。
ヨアキム・トリアー監督作を観るのは初めてなので、こういう描写をいつもするのかは知らないんですけど、ちょっと面白かったですね。
結局アクセルともアイヴィンとも別れ、フォトグラファーとして独り暮らすシーンで終わります。
彼女の表情は満足げで、落ち着いたのかなという気がしたけれど、人生別に落ち着く必要もないよな〜とか、落ち着いているようなそうでもないような自分は思いましたとさ。( ̄∀ ̄*)イヒッ
この映画で一番気になったのは、オセロって治安良いんだな〜ってことでした。(^_^;)