原題のherselfの意味はなんだろう 『サンドラの小さな家』(ネタバレ感想)

原題のherselfの意味はなんだろう 『サンドラの小さな家』(ネタバレ感想)

今日は映画の日だというのに、劇場4人でしたよ。トホホ

HERSELF 2020年アイルランド/英 97分 G

 

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ストーリー

2人の幼い娘を連れて虐待夫のもとから逃げ出したサンドラ。しかし公営住宅は長い順番待ちで、心も身体も休まらないホテルでの仮住まい。ある日サンドラは娘との会話から、小さな家を自分で建てるアイデアを思いつく。インターネットでセルフビルドの設計図を探し出し、サンドラがハウスキーパーとして働いている家のペギーの土地に、建設業者エイドらの協力を得て建設に取り掛かる。

キャスト

サンドラに舞台で活躍しているクレア・ダン、この映画の脚本を書いて主演も務めることになった様。
ペギーに「ダウントン・アビー」などのハリエット・ウォルター、エイドにはなんと「ゲーム・オブ・スローンズ」でヴァリス役のコンリース・ヒル、他イアン・ロイド・アンダーソン、ルビー・ローズ・オハラ、モリー・マキャン等。
監督は『マンマ・ミーア!』『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』のフィリダ・ロイド

ネタバレ感想

ニューヨーク 親切なロシア料理店』もDV夫から子供2人連れて逃げ出す話でしたが(どちらもシネマルナティックで観ました)、どちらも周囲の親切な人に恵まれたのですが、それだけシングルマザーの生活が過酷ということですね。
しかもDV夫は自分がしていることが悪いという自覚がないのでしつこい。
生活が大変なうえに、恐怖の存在のDV夫につきまとわれる二重苦では、心も体も疲弊してしまいます。

この映画では、逃げ出して住む場所がないサンドラ、子供は2人共まだ小さく、仕事を掛け持ちで頑張っていますが、公的支援を受けても職場から遠いホテルの借住まいでクタクタな日々。
元夫からはしつこく寄りを戻そうと誘われますが、顔を見るだけでパニック障害の発作が起きるほどのトラウマ。
当然ですよね。
そこで思いついたのが、自分で家を建てること。
材料費だけで建てられるというのに飛びつきますが、そんなに簡単に行くはずもなく。
途方に暮れますが、必死で諦めないサンドラに次第に助けの手が伸べられます。
アイルランドには”メハル”という言葉があり、皆んなで助け合えば、助けた自分も救われるという意味らしい。

事が上手く運び始めると、DV野郎が何かしてくるのではないかとドキドキしていたら、案の定せっかく建てた家を焼かれ。
ただこの事で元夫は逮捕され監獄行き。DVだけで捕まってないのもはがいいですが。
元夫の母も夫から同じ目に遭っていたという告白まで気づかなかった事にハッとしました。
DV家庭に育った人間は自分もDVしてしまうという悲しい連鎖。

暴力を振るわれた者の方が社会的な立場が弱いという現実。
親権を求める裁判で、サンドラの監督責任を問う前に、なぜ元夫が暴力を振るうのかを問うべきという主張こそ正にそのとおりでした。
家を焼かれてもサンドラはまた立ち直れるであろう強さを手に入れたと分かるラストも良いのですが、強くなる前に散々痛い目に遭わされるというのもしんどい話だなぁとも思いました。

 

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