「許す」と「自由」は同じ 『モーリタニアン 黒塗りの記録』(ネタバレ感想)

「許す」と「自由」は同じ 『モーリタニアン 黒塗りの記録』(ネタバレ感想)

またしても片道1時間半のドライブをして、TOHOシネマズ新居浜でモーリタニアン 黒塗りの記録』を観てきました。
遠征するほど観たかったのかと言われると、ベネディクト・カンバーバッチ制作・出演だからなんですけど、かなり衝撃的な実話の映画化でした。

 

The Mauritanian 2021年英/米 129分

 

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ストーリー

2005年、弁護士のナンシー・ホランダーは、米国政府が9.11の首謀者の一人と考えているモーリタニア人、モハメドゥ・スラヒの弁護を引き受けることになり、彼が収監されているキューバのグアンタナモ収容所へ助手のテリーと向かう。
スラヒは一度も裁判が開かれることなく3年間拘禁されていた。ナンシーはこれを不当な人権侵害であるとして政府を訴え、資料の開示請求をするが、届いた資料はほとんどが黒く塗りつぶされていた。
一方、なんとしてもスラヒを死刑にしたい政府の命を受け、起訴を担当することになった軍の弁護士、スチュアート・カウチ中佐は、有罪となる証拠を求めて調査を開始するが、資料が不十分なことに困惑していた。

キャスト

モハメドゥ・スラヒに『ニューヨーク 親切なロシア料理店』のタハール・ラヒム、ゴールデン・グローブの男優賞にノミネート。
ナンシー・ホランダーにジョディ・フォスター、ゴールデン・グローブの助演女優賞受賞。
スチュアート・カウチ中佐にベネディクト・カンバーバッチ。痩せているのは『クーリエ:最高機密の運び屋』の後だからか。今作も制作兼、実話づいてます。
テリー・ダンカンにシャイリーン・ウッドリー、ニール・バックランドに『シャザム!』のザカリー・リーヴァイなど。
監督は『ラストキング・オブ・スコットランド』のケヴィン・マクドナルド

ネタバレ感想

2015年に出版されモハメドゥ・スラヒの<手記>の映画化、実話です。
2001年の9.11米国同時多発テロからもう20年になるんですね。
同時多発テロが題材の映画もいろいろ観てきて、グアンタナモという場所も聞いたことがあり、拷問方法なども『ゼロ・ダーク・サーティ』なんかで見ていて知っているつもりでしたが、いや〜、全然分かってませんでしたね。
まずグアンタナモ収容所がキューバにあるということ、テロへの関与が疑われる約780人(少なくとも15人の児童を含む)が収容されていたこと、中で行われていた拷問については、想像を軽く超えていました。

黒塗りの書類なんて日本だけかと思っていたら、アメリカでもするんですね。

モハメドゥ・スラヒについて何も知らなかったので、展開もスリラーとして面白かったのですが、彼が無実でもそうでなくても裁判を受ける権利があることを信念として弁護するナンシーと、テロによって友人が犠牲になり、誰かに償わせたいと思っているけれど、拷問によってとった自白を信じることはできないという信念を貫いたカウチ中佐の選択。
なんといっても、酷い仕打ちを受けても壊れない強さを持ったスラヒ。
エンドクレジットの本人のシーンを見ても分かりますがポジティブで、アラビア語では「許す」と「自由」が同じ言葉なので、許すことで自由になるという言葉に強さを感じました。

 

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