ストーリーも演出も何が起こるか分からない意外性 『エミリア・ペレス』(ネタバレ感想)

ストーリーも演出も何が起こるか分からない意外性 『エミリア・ペレス』(ネタバレ感想)

アカデミー賞最多ノミネート、ゾーイ・サルダナが助演女優賞を受賞した『エミリア・ペレス』を観ました。
いやぁ〜、なんか凄い映画観ちゃったって気分でした。

 

Emilia Pérez 2024年仏/ベルギー 133分

 

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ストーリー

メキシコシティで優秀ながらも不本意な毎日を送る弁護士のリタは、ある日突然拉致された末、メキシコ全土を恐怖に陥れていた麻薬カルテルのボス、マニタスから“女性としての新たな人生を用意してほしい”という極秘の依頼を受ける。リタは大金と引き換えに、マニタスの要望通りの新たな人生を用意する。4年後、ロンドンで働いていたリタの前に、エミリア・ペレスと名乗る女性が現れる。リタは彼女がマニタスであることに気づく…。

キャスト

エミリア・ペレス/マニタスにカルラ・ソフィア・ガスコン、リタに『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のゾーイ・サルダナ、マニタスの妻ジェシカに『デッド・ドント・ダイ』のセレーナ・ゴメス、エピファニアにアドリアーナ・パス、グスタポに『355』のエドガー・ラミレスなど。
監督は『預言者』のジャック・オーディアール。

ネタバレ感想

トランスジェンダーの話ということと、アカデミー賞の授賞式でミュージカルなのを知ったくらいの前情報で観ましたが、なかなか凄い映画でした。
麻薬カルテルのボスがトランスジェンダーで、妻子も居るけれど自分を偽れないと性転換手術を決意。
優秀な弁護士リタに目を付け、秘密裏に別人になるセッティングを任せます。
お金はあるので、最高のオペで女性のエミリア・ペレスになり、男のマニタスは抗争で亡くなったことに。
依頼を終えたリタはロンドンで働いていましたが、4年後にエミリアが現れ、今度はメキシコに戻り子供と暮らしたいと言い出します。もちろん妻も子供もエミリアがマニタスだとは知りません。
(2年前から性転換の準備をしていたというのに、妻子にバレないわけないと思うのですが^^;)
話だけでも十分濃い内容がミュージカル仕立ての演出で、もうお腹いっぱい。
でも目は離せません。

最初は脅されて協力していたリタは次第にエミリアと友人関係へ。
愛していたマニタスを失い、従姉妹だというエミリアの厄介になることになった妻ジェシカの困惑。
助演女優賞を受賞したゾーイはもちろんですが、妻役のセレーナ・ゴメスも印象的だし、主演のカルラ・ソフィア・ガスコンが最初は男性にしか見えなくて。
過去の差別発言の経緯がなければ主演女優賞受賞の可能性高かったのではと思っちゃいました。

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