新年劇場鑑賞1作目は、映画好きの2024年のベストテンに結構な確率で入っている『ロボット・ドリームズ』。
観る前はロボットが飼っている犬と別れる話かな〜と思っていたのですが、逆でしたね(^_^;)
ROBOT DREAMS 2023年スペイン/フランス 102分
ストーリー
1980年代、大都会マンハッタンで孤独に生きるドッグは、たまたま目にしたCMで友達ロボットの存在を知ってすぐに注文する。数日後、送られてきたロボットを組み立てたドッグは、以来ロボットと2人で毎日のように街へと繰り出し、片時も離れることなく楽しい時を過ごしていく。しかし夏の終わり、ビーチで海水浴を楽しんだ後、ロボットが錆びて動かなくなってしまう。そのままビーチはシーズンオフとなって閉鎖されてしまい、思わぬ形で離ればなれとなってしまうドッグとロボットだったが…。
概要
スペインのパブロ・ベルヘル監督が、アメリカの作家サラ・バロンによる同名グラフィックノベルを長編アニメーションとして映画化。昨年のアカデミー賞長編アニメーション賞にノミネート。
ネタバレ感想
舞台は80年代のニューヨークですけど、住んでいるのは擬人化された動物たち。
セリフはないけれど、表情やバックに流れる音楽で、気持ちは十分分かります。
特にEarth, Wind & Fireの「September」がメインテーマのよう。
孤独だったドッグが手にれたロボットは相棒となり、何をするのも2人一緒。
幸せいっぱいのドッグでしたが、蜜月は長く続かず。
ビーチで動けなくなったロボットを連れて帰れず、また独りに逆戻り。
ダックと仲良くなったものの引っ越ししてしまい、他に友人を作ろうと試みますが上手くいかず。
何かにつけロボットのことを思い出すドッグ。
ビーチに残されたロボットは、秋・冬・春と季節が移りゆく中、何度もドッグの住むアパートへ戻る夢を見ます。
フィリップ・K・デイックの小説「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」が頭をよぎりました。
誰かを恨んだりすることなく、ただひたすらドッグの元へ帰りたいロボット。
しかし運命に翻弄される2人。
実はスクラップにされているところをラスカルに助けられ一緒に暮らしていたロボット。
新しい友達ロボットと一緒に歩いているドッグを見つけます。
ここで流れる「September」”Do you remember?”
ロボットの選択が切ない様な、一歩を踏み出した様な。
シンプルな話だけど、最後まで目が離せませんでした。