自虐コメディ? 『チネチッタで会いましょう』(ネタバレ感想)

自虐コメディ? 『チネチッタで会いましょう』(ネタバレ感想)

シネマルナティックで『チネチッタで会いましょう』を鑑賞。
邦題のイメージと違って、監督の自虐コメディという感じ。

Il sol dell’avvenire 2023年伊/仏 96分

 

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ストーリー

イタリアの映画監督ジャンニは、40年間、プロデューサーの妻と共に映画を制作してきた。チネチッタ撮影所での新作撮影を目前に控え、頭の中はアイデアでいっぱいのジャンニだったが、順調だと思っていたのは本人だけ。妻は別れたいと思っているし、娘のボーイフレンドは自分と同じ年代。いざ撮影が始めると、女優は演出に口を出すばかりか政治映画をラブストーリーだと言い出す。さらにプロデューサーが詐欺師であることが発覚し、資金不足で撮影が止まってしまう。

キャスト

映画監督ジャンニにナンニ・モレッティ監督、妻でプロデューサーのパオラにマルゲリータ・ブイ、フランス人プロデューサーのピエールにマチュー・アマルリック、ジャンニが撮る映画の主演俳優エンニオにシルビオ・オルランド、女優のヴェラにバルボラ・ボブローヴァ
監督は主演も務めた『ローマ法王の休日』のナンニ・モレッティ
2023年・第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。

ネタバレ感想

ナンニ・モレッティ監督の顔に見覚えがある気がしたのだけれど、どうも作品は未見な気がする。
ローマ法王の休日』も見逃してるし。(>_<)
イタリアとフランスの合作なので、イタリア語とフランス語両方のセリフがあるのだけれど、字幕で観る分には特に影響ないし、どっちがどっちかよく分からない。(字幕ではフランス語はカッコ付き)

こだわりの強い監督ジャンニは5年ぶりに新作に取り掛かっていたが、主演女優がミュールを履いているのが気に入らない。パオラがプロデュースする若手監督作品にまで口を出す始末。そんな俺様ジャンニに妻パオラも疲れていて、離婚を切り出すタイミングを見計らっている。そんなジャンニを客観的に見るコメディ。

ジャンニが映画を制作する過程と、劇中劇が交差する作品。
劇中劇は1956年にソ連がハンガリーに侵攻した時のイタリア共産党についての時代ものだけれど、
本作の舞台は現代、電動キックボード(?)に乗ってロケハンしたり、映画制作費の捻出のためにNetflixに会ったり、若手監督作品のプロデューサーが韓国人だったりするのも今時っぽい。
主役が映画監督なので、映画についての自論を展開するのも面白い。
撮影の最中に突如みんなが踊りだしたのは、何だったのか分からないけど、キャスト達のパレードのエンディングも面白かった。

 

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