闘うことでしか伝えられない本心 『ウォーリアー』(ネタバレ感想)

闘うことでしか伝えられない本心 『ウォーリアー』(ネタバレ感想)

録画消化で古いのから見ているのですが、この映画も父親と息子が拗れていました。
コチラの拗れ方はより複雑でしたね。
2011年第84回アカデミー賞にて、ニック・ノルティが助演男優賞にノミネート。

WARRIOR 2011年米 140分

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ストーリー

14年ぶりに故郷に戻ってきたトミーは父親パディの元へ顔を出す。アルコール依存症のバディの元から母と逃げ出したトミーは、母を亡くした後は海兵になっていた。トミーの兄ブレンダンは高校教師となり妻と子どもたちに囲まれた温かな家庭を築いていたが、ブレンダンもまた父とはほぼ絶縁状態だった。病気の娘に高額な治療費のため自宅を抵当に入れているブレンダンは、借金を返すためにファイトマネー目当てにアマチュアのリングに上がり学校にバレて停職処分に。トミーはバディにコーチを頼み、優勝賞金500万ドル(5億円超)の総合格闘技トーナメント大会“スパルタ”への出場権を手にする。そして、経済的に窮地に立たされたブレンダンもまたスパルタへの出場を決意し、会場で偶然出会う兄弟。

キャスト

弟トミーにトム・ハーディ、兄ブレンダンにジョエル・エジャトン、父バディにニック・ノルテ、ブレンダンの妻テスにジェニファー・モリソン、ブレンダンのコーチのフランクにフランク・グリロ、校長にケヴィン・ダンなど。
監督は『ザ・コンサルタント』のギャヴィン・オコナー

ネタバレ感想

見応えたっぷりだったんですが、尺が少々長いからか、日本では劇場公開無かったんですね。勿体無い。

アル中の父の下から逃げ出した弟、残った兄。兄も一緒に逃げてくれると思っていたトミーは母が苦労した末に亡くなったことから父も兄も許せない。ブレンダンもまた、家に残ったのに自分には目もくれなかった父をアルコールを絶った今も許さず、母が亡くなったことを知らせなかった弟にも腹を立てている。
そんな兄弟が偶然同じトーナメントに出場し、遂に決勝戦で戦うことになります。
父を嫌っているのに、父に教わったレスリングでしかチャンスを見出せない兄弟。
2人の息子を複雑な面持ちで眺めるバディ。

もつれた家族の話をメインに、高校教師として人望もある中でファイトマネーが必要なブレンダンの事情、そして隠されているトミーの過去が徐々に明らかになり、どちらも家族の為に闘うのですが、トミーが家族と思っているのは兄でも父でも無いところが切ない。ついどちらも応援したくなってしまいます。

闘うことでしかわだかまりを晴らせなかった兄弟、試合の後2人で支えあいながら会場を後にする姿はわだかまりが消えた様に見えました。
置いていかれた父親はちょっと気の毒な気もしました。
決勝でどちらが勝ったのかは見てのお楽しみにしておきますね。

 

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