自由か死か 『ハリエット』(ネタバレ感想)

自由か死か 『ハリエット』(ネタバレ感想)

3月27日の初日鑑賞予定していたのに前日にドタキャンならぬ公開延期になった『ハリエット』。
やっと公開決定したと思ったら、6月5日からの公開を6月1日に告知という、延期が決まった時と同じくバタバタで、遠征(車で1時間少々だけど)案件なので焦りました。
ANNA/アナ』とハシゴして無事初日鑑賞。

HARRIET 2019年米 125分

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ストーリー

1849年、ミンティ・ロスはアメリカのメリーランド州にあるブローダス農場の奴隷として、母親や兄弟姉妹と共に働いていた。姉に続き自分も売り飛ばされると知り脱走を決意。自由国人である夫ジョン・ダブマンや両親たちを残し独りで脱走する。道中いろんな人々の助けをかりながら、ペンシルベニア州フィラデルフィアにある逃亡奴隷を支援する秘密組織“地下鉄道”のウィリアム・スティルの元へたどり着く

キャスト

ミンティことハリエット・ダブマンにシンシア・エリヴォ、今作でアカデミー主演女優賞にノミネート。感想まだ書いていないけど『ホテル・エルロワイヤル』にも出てました。
”地下鉄道”のウィリアムにレスリー・オドム・Jr、下宿先のマリーにジャネール・モネイ、ギデオン・ブローダスに『女王陛下のお気に入り』のジョー・アルウィン
監督は女優でもあるケイシー・レモンズ

ネタバレ感想

ハリエット・ダブマンは、アフリカ系アメリカ人として初めてアメリカドル紙幣にデザインされる事が決まったほど奴隷解放運動の功績のある人物。今年発行される予定でしたが、トランプ政権下で果たして実現するのか。

奴隷監督からの虐待で頭部に受けた殴打によって後遺症を残し、生涯ナルコレプシーとてんかんに悩まされたそう。その発作が今作では象徴的に使われ、伝記映画のリアリティに神秘性が加わっています。
発作によって神の声が聞こえる様になったというハリエット。
神の声に従い逃げ、無事にたどり着いた後も、神の声でまた戻り、今度は家族を逃亡させる手助けを続けます。
捕まらないのが不思議な状況で逃げおおせたのが、神がかりでもありますね。
奴隷主の言葉に泣いていた彼女が、”モーセ”と呼ばれるほどのリーダーになり、南北戦争に従軍までする様になります。

それほど残酷なシーンもなく、淡々と話は進んでいきます。
こういう映画って、酷い事が起こるのではとドキドキしながら観てしまうので良かったです。マリーの死は本当は酷い目にあった人はたくさんいるというメッセージでしょうね。キャストも良いし、Black Lives Matter運動中の今観るのにタイムリーな映画ですね。

 

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