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虚構が現実に 『DIGGER/ディガー』(ネタバレ感想)

映画の旅

コメディ好きなトムが念願のコメディに出演と思って観に行った『DIGGER/ディガー』、めっちゃ風刺映画でしたやん。内容知らずに観た方が良いと思うので、観てから読んでください。

Digger 2026年米 129分

ストーリー

石油採掘会社のCEOディガー、採掘現場から危険という報告を受けていたのを無視して採掘を進めていたら爆発が起こり棚氷が崩落、ワシントンD.C.の5倍の大きさの棚氷「ジュディ」はヨーロッパに向かっていて、到着すると津波が起こり甚大な被害が起こる。アメリカ大統領から事態を収拾する様命じられたディガーだったが。

キャスト

ディガー・ロックウェル/カーティス・マークソンにトム・クルーズ、二ラブ・ガネシュ博士に『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』のリズ・アーメッド、コンプソン大統領にジョン・グッドマン、ディガーの妹エマに『プロジェクト・ヘイル・メアリー』のザンドラ・ヒュラー、副大統領のエディに『アマチュア』のマイケル・スタールバーグ、ケニー・ロックウェルに『ブゴニア』のジェシー・プレモンス、ハンナにソフィー・ワイルド、他ロバート・ジョン・バーク、バーン・ゴーマン、エマ・ダーシーなど。
監督は『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』『レヴェナント 蘇えりし者』のアレハンドロ・G・イニャリトゥ、撮影はエマニュエル・ルベツキ。

ネタバレ感想

上に書いたストーリー、予告で見たディガーの話、これ劇中劇なんですね。トム演じる俳優カーティスは、「化石の愚者」という舞台でディガーを演じています。この映画の中でディガー・ロックウェルは実在の人物で、20年前に実際に採掘事故を起こしヨーロッパに甚大な被害をもたらした人物という設定。

劇中劇のアメリカ大統領はもろトランプをモデルにしていて、フランス協定から離脱し地球温暖化に拍車をかけた結果、この大事故が起こるというのが現実世界そのまんまで笑えない。

申し開きをする公聴会でのディガーの演説シーンは圧巻で見どころ。石油を掘ったのは自分だが、その石油を望んだのは社会だと、現実の温暖化も自分たちのせいだけではなく、不都合な真実から目を逸らし温暖化を止めるよりも楽な生活を望んだお前らのせいだと言うのがそのとおり過ぎて辛い、

トムのじじいメイク、凄いと思ったらメイクアップはオスカーウィナーのカズ・ヒロじゃないですか。ジェシー・プレモンスは青年にしか見えないし、マイケル・スタールバーグも別人だし、リス・アーメッドもちょっと違っていて面白い。

この映画の一番皮肉なところはラスト、このディガーの物語を見ているのは誰か、そこはどんな世界なのかというところ。
さて我々は、ディガーを笑うのか、「化石の愚者」の観客を笑うのか、この映画を観ている我々自身を笑うのか。映画の中の観客と我々にさほど違いがあると思えず、面白かっただけに余計空恐ろしい。
これほどまでに思い切った映画を作ったことに天晴。

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