どんな形でも愛を知ることは幸せなんでしょうね 『ファントム・スレッド』(ネタバレ感想)

どんな形でも愛を知ることは幸せなんでしょうね 『ファントム・スレッド』(ネタバレ感想)

ミセス・ハリス、パリへ行く』を観たついでに、主演のレスリー・マンビル繋がりで長らく録画して積んでいた『ファントム・スレッド』をようやく見ました。
オートクチュールを求める側と守る側、立場が真逆の役を両方演じていたんですね〜。

 

Phantom Thread 2017年米 130分

 

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ストーリー

1950年代、ロンドン。レイノルズ・ウッドコックは妥協のない職人仕事で英国の高級婦人ファッション界の中心に君臨する天才的仕立て屋。そして神経質な彼が服のことに集中できるよう、雑事を一手に取り仕切るのが姉のシリル。ある日、レイノルズは若いウェイトレスのアルマに出会い、彼女を新しいミューズとして迎え入れる。彼女のモデルとしての“完璧な身体”に多くのインスピレーションをもらい、創作意欲をかき立てられるレイノルズ。しかしアルマは、レイノルズの単なるミューズという立場に甘んじず、強く情熱的な愛情を彼に向ける。次第に厳格な生活のリズムが狂わされていくレイノルズだったが…。

キャスト

レイノルズ・ウッドコックに『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』に続きアンダーソン監督作2度目の出演となったダニエル・デイ=ルイス、今作で引退した様だけれど、過去にも引退して戻ってきた経緯があるので、どうでしょうね。
姉のシリルにレスリー・マンビル、ミセス・ハリスとは全く違ってキリッとしています。
アルマにヴィッキー・クリープス、ドクター・ハーディにドーナル君の弟ブライアン・グリーソンなど。
監督は『リコリス・ピザ』のポール・トーマス・アンダーソン

ネタバレ感想

第90回アカデミー賞で作品賞ほか6部門にノミネートされ、衣装デザイン賞を受賞。
撮影中はプライベートでも役になりきってしまうというダニエル・デイ=ルイス、アカデミー主演男優賞は3度受賞。
今作のレイノルズはエレガントで気難しいマザコン。
そんなレイノルズを愛するアルマは、彼の流儀には従わず、自分のペースで愛を勝ち取ろうとする。
それまでは決して愛してると言わなかったレイノルズが、毒を盛られて生死の淵(までは行かなかったのかもだけど)から生還して初めて、アルマに愛していると告げる。
看病したアルマに母の代わりを見出したのか。
殺したいほど愛されているのに感銘を受けたのか。
2度目は毒を盛られているのが分かっていながら身を委ねるレイノルズ。
念の為医者を読んでおくあたり、死にたいわけではなさそうだし、最後は幸せそうな2人のダンスシーンで終わるので、そういう愛もあるんでしょう。

 

 

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