毎日食事の支度をしてるとシェフの気持ちが分からなくもないけど、なんてね 『ザ・メニュー』(ネタバレ感想)

毎日食事の支度をしてるとシェフの気持ちが分からなくもないけど、なんてね  『ザ・メニュー』(ネタバレ感想)

レイフ・ファインズニコラス・ホルトアニャ・テイラー=ジョイに惹かれて観ました『ザ・メニュー』。
ぶっちゃけ、料理は全然美味しそうじゃなかったですね〜。( ̄▽ ̄)

 

The Menu 2022年米 107分 R15+

 

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ストーリー

有名シェフのジュリアン・スローヴィクが極上の料理をふるまい、世界で最も予約が取れないことで知られる孤島にあるレストラン、ホーソン。
全てを美食のために捧げるこのレストランのチケットを獲得したのは、著名料理評論家、映画俳優、IT投資家など、裕福で選び抜かれたゲストたち。天才的なセンスとカリスマ性に満ちた伝説のシェフが振る舞うのは、芸術的なまでに美しく、完璧なコース料理の数々。しかしそこには想像もできないサプライズと、思いもかけない結末が添えられていた…

キャスト

マーゴに「クイーンズ・ギャンビット」『アムステルダム』のアニャ・テイラー=ジョイ、タイラーに『トールキン 旅のはじまり』『エジソンズ・ゲーム』のニコラス・ホルト、シェフのスローヴィクに『キングスマン ファースト・エージェント』のレイフ・ファインズ、他に、ジョン・レグイザモ、ジャネット・マクティア、リード・バーニー、ジュディス・ライト、ホン・チャウなど。
監督はマーク・マイロッド

ネタバレ感想

予告を見ての先入観のせいもあるけれど、最初から不穏な空気が漂っています。
孤島にあるレストランに到着したゲストは、まず食材がいかに繊細に管理されているかを見せられ、レストランで働く従業員がただ寝るだけの宿舎を案内されます。
この時点でカルトっぽいと思うのですが、シェフのスローヴィクの号令で動く様、シェフの思想に一体化している様は、まるで彼が神の様。
シェフを神と思うのはレストランのスタッフだけではなく、ゲストのタイラーもスローヴィクに心酔していて、周囲の混乱をよそにひたすら美食を堪能するニコラス・ホルトのイっちゃってる感は良かったですね。
他のゲスト達も、最初からシェフの手のひらの上で、まな板の鯉状態。
招かれざる客のマーゴだけが、このレストランが客を満足させるのではなく、シェフの料理を披露するための場所であることを見抜きます。

シェフの不満・鬱憤が貯まってというのもわからないではないけれど、それにしては殺すほどの動悸が弱い気がする。
客達が自分の運命が分かりながら、本気で抵抗しないというのは、あるあるな気がしました。
マーゴが助かるのは予想がつくので、どのようにして脱出するかが見せ場だと思うけれど、その辺もちょっと甘い。
これから殺す相手に土産を用意しているのには感心したけど。
実はゲストには、シェフを出し抜いて助かって欲しかったのかもね。

 

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