体当たりの青春 『レディ・バード』(ネタバレ感想)

体当たりの青春 『レディ・バード』(ネタバレ感想)

ブルックリン』を見たので、引き続き『レディ・バード』も見ました。
第90回アカデミー賞作品賞・主演女優賞・助演女優賞・監督賞・脚本賞ノミネート作品。

Lady Bird 2017年米 94分 PG12

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ストーリー

2002年、カリフォルニア州サクラメントのカトリック系高校に通うクリスティンは、自分のことをレディ・バードと称し、何かと反発しては苛立ちを募らせ、とくに口うるさい母親とはことあるごとに衝突。ニューヨークの大学へ進学したい彼女を地元に残ってほしい母親が反対していた。そんな中、ダニーというボーイフレンドができたクリスティンだったが、彼のある秘密を知ってしまい…。

キャスト

自称「レディ・バード」のクリステインにサーシャ・ローナン、母親に助演女優賞ノミネートのローリー・メトカーフ
父親にトレイシー・レッツ、兄ミゲルにジョーダン・ロドリゲス、シェリーにマリエル・スコット、ジュリーにビーニー・フェルドスタイン、ダニーにルーカス・ヘッジズ、カイルにティモシー・シャラメ、他スティーブン・マッキンリー・ヘンダーソン、ロイス・スミス、オディア・ラッシュなど。
監督は『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』のグレタ・ガーウィグ

ネタバレ感想

母と娘が仲良くドライブしているな〜と思っていたら次第に口論になり、いきなり走る車のドアを開けて落ちる娘にビックリした冒頭。
何もかもがつまらないガラスの10代のクリスティンと娘を愛しているが故にキツく接してしまう母親との関係を中心に、恋愛と進路に悩む高校生の日常が描かれます。
青春モノにはもうひとつノリにくいのですが、話が進むにつれ、面白くなっていきました。

青春時代なんてあったっけ?なアラ還は昔を思い出したりもしないので、高校生達の気持ちにはついて行き辛く、大人たちの気持ちの方をつい考えがち。
ラテン系の兄ミゲルを養子にして、家を追い出されたミゲルのガールフレンドまで実の子どものように迎えている両親や、寛大で優しいカトリック系学校のシスターや神父と、周囲の大人には恵まれている。
クリスティンも守られていることは分かっていながらも、そこから抜け出して自由になりたい。
それぞれの気持ちがよく分かり、どの世代も共感できる描き方は監督の手腕ですね。

最後まで素直になれない母と娘。
娘への手紙を捨ててしまう母、母へのメッセージを留守電に残す娘。
同じ道をそれぞれが運転するラストも良かったです。

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