小熊の恩返し 『アーニャは、きっと来る』(ネタバレ感想)

小熊の恩返し 『アーニャは、きっと来る』(ネタバレ感想)

大晦日に観た3本目は『アーニャは、きっと来る』。
キャストで観るのを決めました。
第二次世界大戦下の迫害されるユダヤ人がテーマの映画は、次々と作られますね。

WAITING FOR ANYA 2020年英/ベルギー 109分

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ストーリー

1942年の南フランス。ピレネー山脈の麓の小さな村で羊飼いをしている13歳の少年ジョーは、ある日放牧中に熊に襲われる。村へ逃げ帰ったジョーの言葉で男たちは山へ出て熊を仕留める。行方不明の牧羊犬を探しに戻ったジョーは山中でベンジャミンと出会い、熊は子熊を守った母熊だったことを知る。ベンジャミンはユダヤ人で娘アーニャと祖母の家で落ち合う約束をしていた。平和だった村にもドイツ軍が侵攻し、ベンジャミンに危険を伝えに行ったジョーは、さらにユダヤ人の子どもたちが匿まわれていることを知る。ピレネーを越えて安全なスペインに逃げる計画を手伝うジョー。その一方で、親切なドイツ軍の下士官とも次第に親しくなっていった。

キャスト

ジョーにノア・シュナップ、可愛いので最初アーニャなのかと思いました。
ドイツ軍の下士官にトーマス・クレッチマン、最近リーアム・ニーソンに似てきた気が。
ベンジャミンにフレデリック・シュミット、ジョーの祖父アンリにジャン・レノ、ベンジャミンの義母オルカーダにアンジェリカ・ヒューストン、他トーマス・レマルキス、サディ・フロスト、ニコラス・ロウなど。
監督はベン・クックソン

ネタバレ感想

「戦火の馬」などで知られるイギリスの作家マイケル・モーパーゴの同名小説の映画化。実話に基づいているお話だそう。
ユダヤ人を匿うというと『ジョジョ・ラビット』を思い出しますが、こちらは事実に沿って田舎町をリアルに描いているので、かなり雰囲気は違います。
実際はこうだったろうなと思わせられる説得力がありますね。

ジョーの視点で進むストーリー、父親が不在中にベンジャミンやドイツ人将校と交流を深めていきます。
捕らえられていた父が帰宅し(お約束的に)飲んだくれていたのに、ユダヤ人を匿っていることがわかるとシャキッとして即座に協力してくれて、家族の絆も深まります。
村全体が逃亡に協力、ドイツ人将校も知っていて知らないフリをする。
ただ協力できる限界があり、ハッピーエンドという訳には到底いかなくて、悲劇や辛い別れもあるけれど、後味は悪くない作品。
熊に関するエピソードが印象的でちょっと良いです。

ただね〜、フランスが舞台なのに英語なんですよね〜。
なぜフランス語にしなかったのか。
ドイツ人はドイツ語も話しているんですけどね。

 

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