
「フランス人の道」では初日にルート最大の難所ピレネー越えがある。ナポレオンがスペイン侵攻時に通ったルートは標高差1,250メートル、もう一本国道を通るルートも有り、そちらの方が楽なのだけれど、ナポレオンルートの方が人気。
幸い天気は大丈夫そうだったので、ナポレオンルートを行くことに。7kgの荷物を背負って歩く体力はないので、荷物はトランスポートサービスでロンセスバージェスのアルベルゲへ送り、必要最小限のものだけ背負って歩く。トランスポートサービスは、アルベルゲに置いてある封筒に名前・届け先のアルベルゲ名・町の名前を記入し封筒内に指定のコインを入れてリュックにくくりつけ、大体朝8時までに宿の指定場所に置いておくと配達してもらえる。最初は8€だったけど、その後6€になりサリアからは4€だった。
9月2日(火)SJPP→Roncesvalles(ロンセスバージェス)24.2km(難易度5)
5時起床、他の人達はまだ寝ているのでなるべく起こさない様に荷物を外へ持ち出して廊下の椅子で身支度。歩く時のロンTのまま寝ているので、スパッツをサポートタイツと登山パンツに履き替え、足にクリームを塗りソックスを履くだけ。共用キッチンへ移動し水筒に水を入れ、6時過ぎに出発。まだ真っ暗な中(日の出は大体8時過ぎ)、ヘッドランプをつけて歩いていると、他の巡礼者も皆キョロキョロと標識を探しながら歩いている。巡礼事務所で貰った地図を見つつ進むといきなりの急勾配。日本の山より傾斜がキツい気がする。

8時半にアルベルゲのオリソン小屋(Refuge ORISSON)へ到着。やっと朝ごはんにありつける。支払いは現金のみ。オレンジジュースとボカディージョ(バゲットサンド)で8€。

初日は足慣らしで8kmだけ歩きここに宿泊したかったのだけれど、9月前半は予約で一杯。
しつこくサイトをチェックしていたけれどキャンセルも出なくて諦めた。
屋外にあるトイレに入ると紙がない。想定内なので持参のティッシュを使うが、手洗いが無い!
手洗いが無いことなんてある?と思ったが無いものは無いので、仕方なくそのまま歩く。

天気は晴れたり曇ったり、吹き下ろしてくる風が強くて息するのも大変な中、山道を登る。

13時までしか居ないと聞いていたカフェバスに11時半に着いたので、バナナとオレンジジュースを買って休憩。

いつまでも続く登りにヘトヘト、下りは下りで足にくる。
結局9時間掛かって、15時過ぎにロンセスバージェスの公営アルベルゲ(Albergue de Peregrinos de Orreaga-Roncesvalles)へ到着。
公営のアルベルゲは基本予約出来ないのだけれど、ここはネットで予約出来て、予約時に朝食・夕食・トランスファーサービスを付けるのかまで指定できた。夕食とトランスファーサービスを付けて36€、カード払い可。
ロンセスバージェス唯一のアルベルゲは修道院を改造したものでベッド数183、ボランティアスタッフで運営。受付時に自分の情報をネットで登録したペルグリーノパスが必要で、登録するとQRコードが出来る。自分は予約時に登録していたけれど、その場で登録する人でごった返してた。受付後ベッド番号や夕食券とトランスファーサービスの封筒に現金の代わりに入れるカードを渡された。このシステムならコインを用意しなくて良いので楽なのだけど、残念ながらここだけだった。

シャワーと洗濯を急いで済ませ(早く干さないと乾かない)、夕食会場は指定された近隣のレストラン。到着が一緒になったイタリア人のイリア、イギリス人のポール、フランス人の女性(名前を聞きそびれた)と同じテーブルで、サラダ・白身魚のソテー・プリンを食べながら盛り上がった。
9月3日(水)Roncesvalles→Zubiri(スビリ)21.4km(難易度4)
5時起床、身支度にも慣れてきた。
共用キッチンも自販機コーナーもまだ開いてなく、トランスファーサービスに預ける荷物も6時まで置けなくて出発は6時過ぎに。山だから肌寒いと思ったら気温10度(>_<)。着込んでも歩き始めるとすぐ暑くなる。
まだ暗いので早速道を間違えて引き返し、その後も何度も間違えて他の人に教えてもらう始末。
40分ほど歩いたところで開いているカフェを発見、早朝組は皆その店に吸い込まれた。
ボカディージョとオレンジジュースで朝食。現金なら4.5€、カードなら5€と言われ、現金が少ないので迷わずカード払い。

次の町ブルゲーテではヘミングウェイがよく泊まったという宿HOSTAL BURUGETEの側を通り、

9時半ごろバルでオレンジジュース休憩、その後も見つけたカフェバスでバナナとソーダ休憩、


アップダウンが多く小さい峠をいくつか超え、スビリの町の入り口の橋を渡り13時頃アルベルゲ
El Paro del Avellanoに到着、朝食付き19€。
予約がない人達は1件1件宿に空きを聞いて回り、無いと次の町へ宿を求めて向かう。
気温は26度まで上がったけど、予想していたよりずっと気温低め。
スペインは1階が0階なので、3階の部屋だと3階分の階段を上がらないといけない。7時間歩いた後の階段はキツい(;-_-) =3 。2段ベッドは下を確保、毛布があるので寝袋は使わず。

先に近くのバルでビールとトルティージャの昼食後、戻ってシャワーと洗濯。
部屋では落ち着けなくて、疲れているのに昼寝できず。

宿の夕食(18€)は食堂の長テーブルを皆で囲んで食べる。いろんな人と話したと思うけれど、あまり記憶が無い。パン・サラダ・スープなどを大皿から取り分け、個別に出てきたメインの肉料理の時にはかなりお腹いっぱいで食べきれなかった。デザートはヨーグルト。

食後またすぐ寝てしまう。女性部屋だったので割と静かな夜だった。
9月4日(木)Zubiri→Pamplona(パンプローナ)20.4km(難易度2)
6時に起きて6時半に食堂でセルフサービスの朝食、トーストとコーヒー・オレンジジュースを食べて出発。

草ぼうぼうの小道を草をかきわけながら歩き、そのうち森、山を抜けると城壁が見えてくる。

キャリーを引いている人や犬連れの人、いろんな人が居る。

城壁横の門をくぐると牛追い祭りで有名なパンプローナに12時過ぎに到着。
ナバーラ州の州都、初の都会。

適当な休憩場所を見つけられずひたすら歩いたので疲れと空腹。宿を通り過ぎて、まず昼食。
ビールとトルティージャが昼食の定番となってきた。

Hostel Casa Ibarrola 29€

アルベルゲでは靴を入り口で脱がないといけない。山道は動物の糞だらけなので、靴についた菌を部屋に持ち込まないため。このアルベルゲは荷物も持ち込めず、トイレ・シャワー・洗濯場のある半地下の廊下に置いて、使うものだけトレイに入れてベッドに持ち込む。ベッド内にロッカーが付いているのが便利。カーテンも付いていてカプセルホテルの様でリラックスできた。ホスピタレイロも気さくで親切。上段のイギリス人のスティーブに挨拶。
洗濯は手洗い出来なくて、両替してもらいコイン式の洗濯機4€、乾燥機10分1€の後室内干し。
街へ出てATMで現金をおろし、札を崩すためにレモンソルベ5€を飲みながらぶらぶら、スーパーで朝食用のパンとバナナを買い、コードの形状が合わず充電できないモバイルバッテリーの代わりにマグネット式の物を購入。モバイルバッテリーで充電するつもりだったApple Watchが充電できるかと期待したけど出来なかったので、結局時計は使えないまま。


街を歩いているとあちらこちらに見た顔が。小さい街だと皆が同じ宿に集まるけど、都会だと分散されてバラバラに。
夕食はせっかく都会なのでバルのハシゴ

有名な店らしいBar GAUCHO、ウニのタパスが珍しい。声を掛けてくる人がいたんだけど、どこで会った人だっけ?

バンドがセッティングしていたので演奏を聴こうかと思ったけれど、なかなか始まらないので諦める。スペインは日没が8時を過ぎてからなので、夕食も8時位からなのだけど、その時間まで待てないのよね〜。
休憩しなかったからか、足に豆が2つもできていた(>_<)。
Day4〜7へ続く



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