愛はすべてを超えて 『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(ネタバレ感想)

愛はすべてを超えて 『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(ネタバレ感想)

007シリーズ25作目、ダニクレボンド5作目の『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』、最初の公開日は昨年の4月10日でしたっけ?ほぼ2年待たされた気分。昨夜IMAXで鑑賞!
もう1回は観て目に焼き付けておきたいボンドでした。(随分前に買ったムビチケの存在をうっかり忘れて、通常でチケット購入しちゃったので、もう1回行かねばという事情もあったり( ̄∀ ̄*)イヒッ)

 

No Time to Die 2020年英/米 164分

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 ストーリー

現役を退きジャマイカで隠遁生活を送っていたボンドのもとに、CIAの旧友フェリックス・ライターが訪ねてくる。最新の生物兵器を作ったロシアの科学者が誘拐されたので救出を手伝って欲しいと頼まれたボンドは、MI6もその科学者を追っていることを知る。
一方、プロフェルドは手下を使ってボンドの命を狙っていたが…。

キャスト

ジェームズ・ボンドにはもちろんダニエル・クレイグ、今作がボンドを演じる最後となりました。
前作『007 スペクター』から引き続きマドレーヌ・スワンにレア・セドゥー、プロフェルドにクリストフ・ヴァルツ
MI6のQにベン・ウィショー、マネーペニーにナオミ・ハリス、タナーにロリー・キニア、Mにレイフ・ファインズ、
CIAのフェリックス・ライターにジェフリー・ライト。
今作では、パロマに『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』のアナ・デ・アルマス、ノーミに『キャプテン・マーベル』のラシャーナ・リンチ、サフィンに『ボヘミアン・ラプソディ』のラミ・マレック
監督はキャリー・ジョージ・フクナガ

ネタバレ感想

冒頭でサッチモ(ルイ・アームストロング)の「愛はすべてを超えて」のメロディーが掛かり、この曲はシリーズの他の映画のテーマ曲だったよな〜とぼんやり考えてましたが、『女王陛下の007』のテーマ曲でしたね。
この時点で今作の結末がある程度予測できたかもしれません。

前作『007 スペクター』公開からもう6年、早いですね〜。
ダニエル・クレイグボンドの集大成ということで、過去作のオマージュも散りばめられています。
まずはイタリアで『007 カジノ・ロワイヤル』の時の恋人ヴェスパーの墓参りに始まり、ジャマイカで懐かしのフェリックス・ライター登場。そして因縁のプロフェルド。

今作でボンドが追うのが「ヘラクレス」という生物兵器。DNAに作用するナノテク?かなりえげつない代物。
元々それを開発させたのがMだったという皮肉。
キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』でキャップがニック・フューリーに「インサイト計画」を問い詰めたシーンを思い出しました。敵を殲滅させる為にと開発したものが、敵の手に渡ってしまうとどんな恐ろしいことになるのかはもう十分知ってますよね。

奇しくもその生物兵器でスペクターは壊滅しますが、新たな敵登場。マドレーヌと因縁のあるサフィン。
トリッキーな展開にしようとしたんだとは思いますが、どこまでがプロフェルドでどこからがサフィンの攻撃なのかちょっと混乱しました。
予告で何度も見ちゃってましたが、バイクのシーンは何度観てもワクワクします。
ボンドカーも最初だけで、あとはガジェットより頭を使ってのアクションが多かったのも良かったですね。

サフィンの島の内部などが日本調なところなど『007は2度死ぬ』の原作もストーリーに加味してるのかも。(モデルが瀬戸内海の直島という噂。モネの水蓮を飾ってましたしね)
サフィンのマドレーヌに対する執着の理由がもうひとつ分かりづらかったのですが、マドレーヌのDNAに反応する生物兵器を最後にボンドに浴びせるなんて。こんなに酷い仕打ちがあるでしょうか。
愛する家族に触れられなくなったボンドは死を受け入れます。
ある意味綺麗な幕引きですが、切なすぎるよ!
観終わった直後は、いつもの様にひょっこり生き延びていてくれれば良いのにと思いましたが、『女王陛下の007』の様に相手が殺されてしまうのよりは良かったのかも。というか、恋人が殺されるのは既にヴェスパーで体験済みでした。
冒頭ではマドレーヌを信じてやれよと思いましたが、恋人に裏切られるというトラウマを背負っていたボンド。
そのボンドがトラウマを超えられたというのが、集大成だったのかも。

エンディングで再度掛かる「愛はすべてを超えて」がしみじみ心に沁みる終演でした。

 

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