公共(パブリック)の意味 『パブリック 図書館の奇跡』(ネタバレ感想)

公共(パブリック)の意味 『パブリック 図書館の奇跡』(ネタバレ感想)

2ヶ月ほど遅れて公開の『パブリック 図書館の奇跡』をシネマルナティックで観ました。
邦題には「図書館の奇跡」と副題がついていますけど、ハートフルな清々しい気分になるドラマですが、特に奇跡は起きません。
”〜の奇跡”って邦題付けるの好きですよね〜┐(-。ー;)┌ヤレヤレ

THE PUBLIC  2018年米 119分

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ストーリー

記録的な大寒波襲来のシンシナティ、ホームレス用のシェルターが足りず、凍死者が絶えなかった。行き場のないホームレスたちは公共図書館が開いている時間は図書館で過ごすことが出来るが、閉館時間には路上に戻らなければならない。ある日図書館員のスチュアートはホームレスのジャクソンから今夜は閉館になっても図書館を退去しないことを告げられる。彼の後ろには70名ほどのホームレスが控えていた。

キャスト

図書館員のスチュアートに、監督・脚本・製作も手掛けるエミリオ・エステベス、次期市長選を控えた検察官のデイヴィスにクリスチャン・スレーター、警察の交渉人のラムステッドにアレック・ボールドウィン、図書館長にジェフリー・ライト
他、ジェナ・マローン、テイラー・シリング、ジェイコブ・バルガス、マイケル・ケネス・ウィリアムズ、ガブリエル・ユニオンなど。

ネタバレ感想

SNSで映画の評判も良かったのですが、この映画を観ようと思ったのは、監督兼主演がエミリオ・エステベスだったからですね〜。彼が撮った『星の旅人たち』がとっても好きだったので。
クリスチャン・スレーターもだけど、同世代で青春映画から見てきた俳優さんたちが辛酸を舐めた中年の役をするのを見るのは、なんとなく感慨深いですね。( ̄∀ ̄*)イヒッ
ジェフリー・ライトにもボンドと共にフェリックス・ライターも老いたよね〜とか思いましたけど^^;)

市長選挙を目前にしたシンシナティの街にはホームレスが溢れ、シェルターはどこも満杯。ホームレスたちは図書館を占拠してその夜を凌いだとしても逮捕されるだけ、勾留期間が終わればまた路上に戻される。
人気のある対立候補者に勝ちたいデイヴィスは、図書館占拠をうまく収めて功績を挙げ、市長になることしか考えていない。
スチュアートが、ホームレスたちが夜どんな状況にいるか判らせようとしても、お坊っちゃまなデイヴィスには全く伝わらず。
マスコミを通じて占拠が平和的なものであることを伝えようとしても、視聴率しか頭にないレポーターからは、過去にホームレスだった時期があることをバラされる始末。
マイクをなんとか助けたいと思っても逆に殴られ(まあ、あれではムリ^^;)、父親のラムステッドには恨まれるし、冒頭でも書きましたけど、奇跡が起こるどころか、踏んだり蹴ったり。

それでもホームレスたちに服や食べ物を届けようとする市民たちや、市民に率先してやってきた次期市長候補の姿、日頃無視されているホームレス達が声を上げ、行動を起こし他ことで、状況が良くなる可能性もあるのかもと思わせてくれます。

スチュアートから眼鏡をもらい、初めて世界を見た様なジョージの表情を見て、清々しい気分にもなりました。
良かったです。

 

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